2022 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a new control measure of malaria by adjusting host nutrition
Project/Area Number |
20KK0180
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
嘉糠 洋陸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50342770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青沼 宏佳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60451457)
齊木 選射 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (70738971)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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Keywords | マラリア原虫 / 熱帯熱マラリア / 栄養 / アミノ酸 / 赤血球 / イソロイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
熱帯熱マラリアは、適切な処置が施されない場合、重症貧血や脳性マラリアなどの重篤な症状を呈する疾病である。当該課題の過年度の研究から、宿主血漿中に含まれるイソロイシンがマラリア原虫の感染動態に強く影響を及ぼすことを明らかにした。マラリアの伝播は、感染者の体内で分化・出現した生殖母体を含んだ血液を、蚊が吸血することが端緒となる。蚊の生存および生殖における宿主栄養(特にイソロイシン)の影響を検証した。イソロイシンを欠いた飼料を給餌し飼育したBalb/cマウスに、ステフェンシハマダラカ(Anopheles stephensi)を吸血させた。吸血行動に影響は見られず、90%以上の成虫メス個体が吸血を完了した。通常飼料を給餌したマウスを吸血した蚊個体群と比較して、生存率に変化は認めなかった。産卵数および孵化率にも影響はなかった。これらの結果から、宿主血漿中のイソロイシンの欠損は、マラリア原虫媒介蚊の生理・生態には影響せず、マラリア原虫に特化した制御法になりうる可能性が示された。
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Research Products
(3 results)