2020 Fiscal Year Research-status Report
Significance of lipid nutrition in the pathological mechanisms of neurodegenerative and psychiatric diseases
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20KK0225
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
大和田 祐二 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20292211)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 慶輝 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30728887)
前川 素子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 上級研究員 (50435731)
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| Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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| Keywords | アルツハイマー病 / ミクログリア / アストロサイト / 高脂肪食 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
神経炎症病態に中心的な役割を担うグリア細胞、特にミクログリアに着目し、細胞の脂質環境に呼応してミクログリアの細胞内脂質滴形成と、ミクログリアの炎症応答性、更には機能の極性化変化について解析に着手した。ミクログリア細胞株MG6では、各種長鎖脂肪酸処理によって、細胞内脂質滴形成が促進されるとともに、飽和脂肪酸によって貪食能の活性化が引き起こされた。さらにアストロサイトにおいても、オレイン酸をはじめとする脂肪酸暴露によって、細胞質および核内の脂質滴形成が誘導され脂肪酸結合タンパク質（FABP)を始めとする多くの遺伝子群が、エピジェネティックに発現を調節される可能性を示唆するデータを取得した（結果の一部は、日本解剖学会総会において発表を行った）。また各種脂肪酸添加が、細胞内の活性酸素（ROS)量の変化が認められたことから、現在細胞レベルでの詳細なメカニズム解析を進めている。さらにアルツハイマー病のマウスモデルを用いて、脳内のグリア細胞動態や細胞内脂質滴がミクログリアの炎症応答に及ぼす影響を検証するために、C57BL/6-App<tm3(NL-G-F)Tcs>遺伝子変異マウスを導入し交配を開始した。
当初の予定では、共同研究先のオーストラリアMonash大学において、ヒト疾患サンプルの解析を進める予定であったが、コロナ禍の影響で渡航解析が困難となったため、サンプルを国内で収集し、脂質代謝分子の局在解析を進めるべく準備を始めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オーストラリアMonash大学との共同研究は、コロナの影響により研究者の渡豪ができなかったため、ヒト疾患サンプルの解析およびアルツハイマー病(AD)モデルマウスを用いた実験に早急に着手することができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
ヒト疾患サンプルの解析およびADモデルマウスを用いた実験については、海外渡航のメドが立たないため、予定を変更し、海外共同研究先ではなく日本国内で実施すべく準備を進めている。また脂質分析についても、国内での実施を念頭に準備を進める予定である。
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| Causes of Carryover |
当初、共同研究先であるオーストラリアMonash大学に渡航し、実験の打ち合わせおよびセットアップを行う予定であったが、年度内の渡航がコロナの影響により不可能であった。代替として国内での動物モデル構築や、細胞実験の準備を開始したが、年度内の予算執行には至らなかった。令和3年度は、オーストラリアへの渡航が難しい場合は、引き続き国内での実験を継続し、共同研究先とのウェブ会議などを通して緊密な連携を図りながら計画を遂行する予定である。
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