2023 Fiscal Year Annual Research Report
児童福祉機関用スタッフトレーニングCOREと性問題介入スキルトレーニングの接続
Project/Area Number |
20KK0298
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高岸 幸弘 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (00635170)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Keywords | スタッフトレーニング / 性的問題行動 / CORE / 児童福祉 / 児童福祉施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年度にカナダのサイモンフレーザ大学と共同で開発および実施をした、児童福祉スタッフのためのトレーニングプログラムの効果検証用データの解析を中心に行った。このプログラムは、子どもの呈する性的問題行動に対応するために必要な知識と技能を獲得することに特化したものであるが、対象となったトレーニーは、サイモンフレーザ大学で開発された基礎トレーニングプログラムCOREを受講済みのメンバーであった。ここでの目的は、基礎トレーニングCOREを受講したあとの性問題行動特化型スタッフトレーニングが、性問題特化型スタッフトレーニング単体で受講した場合の効果の差、あるいはスタッフトレーニングを接続することの効果を検証することであった。データは、プログラムそのものの満足度や充実度といった量的データと、具体的場面における対応の考えについての質的データからなる。質的データは現在も解析と論文の執筆作業は継続されている。 プログラムにかかる子どもの性的問題行動の日本での現状について、カナダでの状況との対比を行うことを目的としたディスカッションを、2023年9月にカナダ・バンクーバーで開催されたTHE 11TH INTERNATIONAL CONGRESS OFMORITA THERAPYで発表した。そこで得られた知見は今後のプログラムの修正に使用することを海外共同研究者と確認した。 2023年12月には、日本の児童福祉施設スタッフを対象としたセミナーを開催し、日本での児童福祉施設スタッフの労働状況の共有と、本研究で開発実施したスタッフトレーニングの開設を行った。今後のスタッフトレーニング導入と効果検証を希望する施設もあり、今後の課題としている。
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