2021 Fiscal Year Research-status Report
Computer-assisted solution verification for the Navier-Stokes equation with large Reynolds numbers
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20KK0306
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
劉 雪峰 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50571220)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Keywords | ナビエ・ストークス方程式 / 計算機援用証明 / 厳密計算ライブラリ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、流体力学の基礎方程式であるナビエ・ストークス方程式に対して、計算機援用の手法による解の存在証明方法を検討する。基課題の研究では、研究代表者は2019年3次元領域におけるナビエ・ストークス方程式の定常解の検証方法を提案した。2022年2月、提案手法および世界初の3次元領域の定常流れの検証実例は非線形科学の分野におけるトップ国際学術誌Communications in Nonlinear Science and Numerical Simulationに掲載された(10.1016/j.cnsns.2021.106223)。 本国際共同研究では、ドイツ・カールスルーエ工科大学(KIT)のPlum教授との共同研究によって、鞍点型の固有値問題の定式化を活用することで、解の検証方法の効率性を改善して、流れの安定性に密接するレイノルズ数の大きいナビエ・ストークス方程式の解の存在証明方法をチャレンジする予定である。ナビエ・ストークス方程式の解の存在と正則性については世界の数学者が興味を持つので、本研究の実施により、当該研究分野に国際的なインパクトを与える研究成果が期待されている。 2021年度は主に次年度の渡航を準備した。また、ドイツのPlum教授の研究グループとのオンラインの検討によって、3次元領域におけるNavier-Stokes方程式の研究情報を交換して、2022年度の渡航後の研究計画を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの影響によって、渡航ビザや航空券の予約など海外渡航に関わる事情が日々変わっています。このような困難な状況にも関わらず、海外における共同研究の準備が進んできました。新潟大学側では、特任助教として雇用した代替要員による授業担当など仕事分担は2021年10月に始まりました。訪問先のKarlsruhe Institute of Technology (KIT) 側では、Visiting Professorとしての受け入れの手続きに関してもスムーズに対応してくれました。実際、2022年4月新潟大学の海外出張の許可をもらって、5月KITに到着して、共同研究が無事に始まりました。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度には、まず5月からの3ヶ月間ドイツに滞在して、共同研究を実施します。ドイツおよび世界範囲でのCOVID-19の感染状況の様子をみて、訪問期間を調整します。 実際の共同研究の実施では、予定のとおりに「重調和作用素の鞍点型固有値問題」の課題を検討します。現在、毎週数回Plum教授との綿密な議論を行い、研究課題の解決を見込んでいます。
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Research Products
(10 results)