2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Printable TADF Materials Based on
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20KK0316
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 建 (アルブレヒト建) 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (50599561)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Keywords | カルバゾール / デンドリマー / 熱活性化遅延蛍光 / 電気化学発光セル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はミュンヘン工科大学のRuben Costa教授の研究室へと渡航しての共同研究を実施した。渡航にあたっては事前に研究内容についてオンラインでのミーティングを実施した。共同研究内容として基課題やそれ以前に代表者が開発している熱活性化遅延蛍光デンドリマーを持ち込み、電気化学発光セルの発光層としての適用を試みた。また、電気化学発光セルに使用されるイオン液体と相性がよいと考えられるメトキシ基を末端に導入した新規デンドリマーも合成して物性評価を実施した。研究室滞在中は10名を超えるスタッフ・学生との個別ディスカッションや講義形式のセミナーなどを実施して今後の共同研究が円滑に進むように信頼関係の構築を行った。ディスカッションの中から新たにラジカル系発光材料の電気化学発光セルへの適用や新規熱活性化遅延蛍光デンドリマーのデザインのアイデアが生まれた。また、Costa教授の研究している発光タンパク質の固体状態での安定化についてもデンドリマーを修飾するアイデアが生まれた。次回以降の渡航や共同研究に必要な事項の整理と行うことが出来、日本側学生の派遣による共同研究の可能性についても検討することが出来た。 この他に2年度目以降の渡航と学生の派遣に向けた打ち合わせをポーランドのウッチ工科大学Jacek Ulanski教授、共同研究論文執筆と渡航に向けたディスカッションをイギリスのダラム大学Andrew Monkman教授と実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で当初予定した年度中盤での渡航が不可能となった。受け入れ先のRuben Costa教授研究室でも実験設備の立ち上げ、調整に時間がかかり電気化学発光セルの発光層としての評価の着手を行うに留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は実際の電気化学発光セルでの材料の評価を通じて、新規な分子デザインへとフィードバックを得る。また、発光層内での熱活性化遅延蛍光材料の光物性評価をイギリス ダラム大学で実施する他、ポーランドのウッチ工科大学ではインクジェット印刷による素子作成を行う予定である。
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