2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21200032
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
尾上 順 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 准教授 (50241245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 弘幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40312392)
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Keywords | 1次元金属ピーナッツ型ナノカーボン / リーマン曲面(ガウス曲率) / 曲面量子系 / 電子構造 / パイエルス転移 / 光学物件 / 電子輸送特性 / フォノン物性 |
Research Abstract |
1次元エキゾチックナノカーボンのフォノン物性をIn situ高分解能赤外分光により調べた結果、前年度明らかにした1次元エキゾチックナノカーボンに特徴的な2本のピークの強度が異常増大していることを見出し、増大機構として、1次元に特徴的なファンホーベ異常であることを理論解析の結果明らかにした。 また、1次元エキゾチックナノカーボンのIRスペクトルを室温から30Kまで調べた結果、50K以下で、パイエルス転移に伴う電荷密度波(CDW)に由来すると考えられる2本のフォノンモードを観測することに成功した。 理論的側面では、幾何的な曲がりや捻りを伴う非平坦型ナノ構造が示す特異物性の発現機構およびその形状物性相関について物性推算と理論構築を行った結果、非平坦ナノ構造の内部では系全体の形状が伝導電子と伝導フォノンの両者に対し有効ポテンシャル場を供するため、通常の平坦系とは異なる秩序相・量子輸送が発現することを明らかにした。さらに、捩れ原子(分子)構造で構成される捩れ量子リングに対しては、捩率誘起磁場効果による特異な量子位相干渉効果が起こることを示した。
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Research Products
(37 results)