2010 Fiscal Year Annual Research Report
マウスにおけるエピゲノム種内多型の同定および遺伝的多型や表現型多様性との関係性
Project/Area Number |
21200037
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
一柳 健司 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (70401560)
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Keywords | エピゲノム / DNAメチル化 / 表現型分離 / 種分化 / レトロトランスポゾン |
Research Abstract |
マウスB6およびMSM両系統間のエピゲノム・バリエーションを明らかにするため、それぞれから肝臓DNAを調製し、MBDタンパク質を用いてメチル化DNA領域を濃縮し、イルミナ製大規模シーケンサーで解析した。得られたDNA断片の多くはペリセントロメアサテライト(Major satellite)であったが、平均断片長を最適化することでその割合を減じるとともに低CpG密度領域も効率よく同定することができた。解析の結果、メチル化度が異なる候補領域が約1万領域同定でき、その一部についてはバイサルファイトシーケンシングで確認を行った。現在、メチル化差が領域の特徴づけを行っている。また、同時に転写解析も行い、メチル化差とトランスクリプトーム多様性の関係も解析している。一方、生殖細胞である精子のDNAについてもメチル化状態の比較を行った。両系統から精子DNAを調製し、MBDによる濃縮後、大規模シーケンシングを行った。現在、データ解析中である。大規模シーケンサーで解析するにあったって、MSM由来のシーケンスダータをどうB6ゲノム配列にマッピングするかというのが大きな問題点であったが、各種パラメーターを検討することにより改良することができた。近々MSMゲノム配列が公開されるようなので、今後はそのゲノム配列を使ったマッピングを行って、より精度の高いデータの取得を目指す。また、計画ではF1雑種のエピゲノムも解析する予定であったが、研究室の引っ越しがあったため、マウスの移動が完了しておらず、達成できなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Role for piRNAs and non-coding RNA in de novo DNA methylation of the imprinted mouse Rasgrf1 locus.2011
Author(s)
Watanabe, T., Tomizawa, S., Mitsuya, K., Totoki, Y., Yamamoto, Y., Kuramochi-Miyagawa, S., Iida, N., Hoki, Y., Murphy, P.J., Toyoda, A., Gotoh, K., Hiura, H., Arima, T., Fujiyama, A., Sado, T., Shibata, T., Nakeno, T., Lin, H., Ichiyanagi, K., Soloway, P.D., Sasaki
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Journal Title
Peer Reviewed
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