2009 Fiscal Year Annual Research Report
裁判員裁判における言語使用と判断への影響の学融的研究
Project/Area Number |
21200046
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
堀田 秀吾 Meiji University, 法学部, 准教授 (70330008)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 政博 政策研究大学院大学, 法学(政治学)研究科, 准教授 (60377140)
水野 真木子 金城学院大学, 文学部, 教授 (90388687)
大河原 眞美 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (40233051)
首藤 佐智子 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (90409574)
渡辺 〓修 甲南大学, 法務研究科, 教授 (50140398)
中村 幸子 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (50513248)
|
Keywords | 法言語学 / 裁判員裁判 / 評議 / 司法通訳 / 法と言語 / 法廷コミュニケーション / 法心理学 / 影響 |
Research Abstract |
21年度は、研究計画書として申請した予定に基づき、以下の活動を行った。 (1)「裁判における言語資料の収集」の活動として、実際の裁判員裁判にアルバイトを導入して言語のやりとりを手分けして記録したり、裁判員制度施行前後の裁判員裁判対象事件の判決文を収集したり、裁判員制度関連の新聞記事の収集を行った。 (2)「分野ごとの基礎的分析」の活動として、評議班は、収集したデータを形態素解析ソフトを用いて、裁判箱や裁判員の使用語彙の分析、および発話行為の分析を、心理学の集団意思決定論および影響に関する研究を取り入れながら分析を行った。また、公判班は、集団内の保有情報量の差がもたらす判断への影響に関する実駒を行った。加えて、名古屋大学で法と心理学会有志の協力を得て、検察官の主張する求刑と弁護人が主張する妥当な刑との間の差が裁判員の判断に影響を与えるかを実験する刺激映像の撮影を行った。司法通訳班は、英語母語話者の外国人を被告人とした模擬裁判を実施し、問題点を抽出した。また、数名で台湾・韓国に視察調査に行き、司法通訳問題について関係者と意見交換を行い、様々な有益な示唆を得た。 (3)「研究会の開催」に関する活動として、8月以降、通常の招集に加え、語用論学会、法と言語学会などの学会参加の前後にも、打ち合わせ会議を行い、研究の進め方について確認した。 以上の研究成果の一部については、別欄記載の通り、学会発表、学術雑誌、研究機関紀要などにおいて公表済みである。
|