2009 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド蛋白質の異常コンフォメーション伝播性の証明と早期診断法への応用
Project/Area Number |
21200072
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
ポピエル ヘレナ・明子 National Center of Neurology and Psychiatry, 神経研究所 疾病研究第四部, 流動研究員 (40467593)
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Keywords | 神経変性疾患 / ポリグルタミン病 / バイオマーカー / コンフォメーション伝播 / アミロイド |
Research Abstract |
近年、アルツハイマー病、プリオン病、ポリグルタミン(PdyQ)病など多くの神経変性疾患において、異常蛋白質の構造異常・凝集が神経変性を引き起こすという共通の発症分子メカニズムが存在すると考えられるようになった。プリオン病では、異常構造プリオン蛋白質から正常構造蛋白質への異常コンフォメーションの伝播が発症に重要であると考えられているが、他の神経変性疾患で同様のメカニズムが存在するかは不明である。本研究では、1)異常構造PoiyQ蛋白質から正常構造PdyQ蛋白質への異常コンフォメーションの伝播性を解明し、2)この異常コンフォメーションの伝播性を応用した試験管内シード増幅法を確立し、患者の脳脊髄液中に漏出する微量な凝集体の高感度な検出による疾患バイオマーカーを確立する。 今年度は、アミロイド性蛋白質でみられる、微量な凝集体(シード)の存在によるアミロイド線維への重合化が促進される「シーディング現象」がPolyQ蛋白質においても確認できるかをin vitroでの実験系で検討した。まず、あらかじめ形成させたモデル蛋白質Thio-Q62の凝集体シードを、新たに精製した可溶性Thio-Q62溶液に添加したところ、新規のThio-Q62凝集体形成が誘発・増幅されることを見出した。しかし、可溶性Thio-Q62を基質に用いた場合、シード添加なしでも基質自身が凝集体を形成するため、アッセイ系のバックグラウンドが高く、擬陽性の可能性が高いという問題が明らかになった。そこで次に、自発的な凝集体形成を生じない正常鎖長のThio-Q35を基質として用いて、クロスシーディングを利用したアッセイ系を検討した。あらかじめ形成させたThio-Q62の凝集体シードを、新たに精製した可溶性Thio-Q35溶液に添加したところ、Thio-Q62よりも効率は低いものの新規のThio-Q35凝集体形成を誘発・増幅させることに成功した。さらにこのThio-Q35凝集体形成の誘発・増幅は、添加したThio-Q62凝集体シード量依存的であり、定量性に優れかつバックグランドの低い凝集体検出アッセイ系を構築することに成功した。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] 17-AAG, an HSF1-activator, suppresses polyglutamine-induced neurodegeneration via induction of molecular chaperones2009
Author(s)
Nagai Y, Fujikake N, Popiel HA, Okamoto Y, Yamaguchi M, Toda T, Wada K
Organizer
4th Intemational Congress on Stress Responses in Biology and Medicine
Place of Presentation
Gateaux Kingdom Hotel & Spa Resort, Sapporo, Japan
Year and Date
2009-10-06
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