2010 Fiscal Year Annual Research Report
生命科学研究推進の為の新たなin vivoイメージングの基盤技術の開発
Project/Area Number |
21220009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50271896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 佳宏 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70263845)
一條 裕之 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (40272190)
八神 健一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
杉山 文博 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (90226481)
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Keywords | 蛍光イメージング / Tgマウス / 動物モデル / 神経活動 / 薬物動態 |
Research Abstract |
1.蛍光励起よりin vivoで細胞の標識を可能にするマウスの開発 蛍光励起により緑から赤へのフォトコンバージョンが可能な蛍光タンパク質Kaedeおよびその変異体を用いて、体内で蛍光励起により細胞を標識できるマウスを開発した。Kaedeマウスを用いて、in vivoで細胞の移動の観察を行う方法を検討した。 2.非標識低分子を蛍光としてモニターできるマウスの開発 これまでの蛍光イメージング技術では、非標識の低分子物質をモニターすることは、技術的に不可能であった。申請者らは、通常はユビキチン-プロテオソーム系で分解されるタンパク質が、標的の低分子と結合すると安定化して蛍光を発するプローブ(デグラトンプローブ)を開発し、低分子の存在を蛍光としてモニターする方法を開発した。前年度の研究でデグラトンプローブを発現するマウスを作製した。このマウスを用いてドキシサイクリンの体内動態を解析した。 3.神経細胞活動性の履歴を標識し、モニターするマウスの開発 神経科学における機能的な解析はこれまで電気生理学的方法が主流であり、短期間の神経細胞活動性の解析は行うことができるが、長期にわたる慢性的な解析は短期間の解析を繰り返して実施する等の方法しか存在せず、技術的に難しかった。そこで寿命の長い蛍光タンパク質の蓄積を利用して、神経細胞の活動性の履歴を標識する遺伝的なトレーサーを考案し、その遺伝子導入マウスを作製した。このマウスを解析したところ、脳内に左右差を有する神経核、神経路が存在することが明らかになった。 4.様々な遺伝子の発現をin vivoでモニターするマウスの開発 In vivoイーメージングをより簡単に実施するために、血管を標識できる新たなマウスを2種類開発し、論文として報告した。
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