2012 Fiscal Year Annual Research Report
生命科学研究推進の為の新たなin vivoイメージングの基盤技術の開発
Project/Area Number |
21220009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 智 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50271896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八神 健一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40166476)
一條 裕之 富山大学, 医歯薬学研究部, 教授 (40272190)
三輪 佳宏 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70263845)
杉山 文博 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90226481)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | 応用動物 / バイオテクノロジー / 動物 / 遺伝子 / 神経科学 |
Research Abstract |
1. 蛍光励起よりin vivoで細胞の標識を可能にするマウスの開発 : 生体の光学的な窓(630nm~800nm)で蛍光励起と検出が行える新規蛍光タンパク質(iRFP)を発現するマウスを作製し、生体での解析が可能であることを明らかにした。 2. 低分子化合物をモニターできる蛍光マウスの開発 : テトラサイクリン(Tet)の局在をGFPの蛍光として測定できるTet-Deg-GFPマウスを改良して、Tetの体内動態を正確に反映する蛍光モニターマウスを開発し、Tet投与後の体内動態をモニターできることを明らかにしたが、実際動態とどのような違いがあるのかをより詳細に解析した。数値モデルを導入して、シュミレーションができるかどうかを検討した。 3. 神経細胞活動性の履歴を標識するマウスの開発 : 神経活動により発現が誘導されるプロモーターと複数の蛍光タンパク質を用いて、神経細胞活動性の履歴を蛍光顕微鏡で測定できる遺伝子改変マウスを作製し、電気生理学的な手法や、大脳のスライス標本を用いて、蛍光標識が神経細胞活動性に依存することを明らかにした。この違いが視覚刺激により誘導されるかを明らかにする為に、視覚刺激遮断実験を行ったところ、視覚刺激により誘導される可能性が示唆された。 4. 神経細胞活動性の履歴を期間選択的に標識するマウスの開発 : 誘導的なCre-loxPシステムでレポーター遺伝子を活性化させる方法の開発を行い、蛍光タンパク質iRFPを誘導的に発現できるシステムを作製した。 5. 様々な遺伝子の発現をin vivoでモニターするマウスの開発 : in vivoイメージングをより簡便に実施するために、様々な遺伝子の発現を蛍光および発光でモニターできるマウスを引続き開発した。膵臓内分泌細胞を標識できるマウスを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テトラサイクリンの脳内移行性問題があり、一部の研究が遅れているが、一方で新たなイメージングマウスを開発することができ、研究は概ね順調に進行している。研究進捗評価でもA評価を受けた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の研究を発展させて、神経活動性の履歴を時期特異的にモニターできるマウスを開発する。特にテトラサイクリンの移行性の問題の少ない末梢神経に焦点を当て、本技術の応用法の確立を行う。末梢神経での神経活動性のモニタリングは、これまで定量が難しかった痛み知覚の定量などに応用できものと考えている。
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