2013 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー分光法による都市の大気質診断とオキシダント制御に関する研究
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21221001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶井 克純 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (40211156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横内 陽子 独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 研究員(Researcher) (20125230)
今村 隆史 独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 研究センター長 (60184826)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | VOC / NOx / OH反応性 / 軽車両 / 排気ガス / CO / 登録台数 |
Research Abstract |
東京農工大FM多摩演習林において2013年7月22日から8月5日の期間に観測を行った。OH反応性、VOC、NOx、CO、SO2、およびオゾンの総合観測を実施し、未知反応性物質の検討を行った。化学分析から導かれるOH反応性(ΣRcalc)は測定した全ての反応性微量成分濃度とそれぞれの反応性微量成分のOHとの反応速度定数を掛け合わせた値の総和により算出さる。レーザー法により得られる総OH反応性Robsと比較した。総OH反応性の値が化学分析から導かれるOH反応性(ΣRcalc)を系統的に上回ることから未知なるOH反応性を示す化学成分の存在が確認された。0から20 s-1程度を推移することが明らかとなった。主だった化学成分と未知反応性の相関解析を行ったところ、一酸化炭素のみと比較的高い相関(R2 = 0.24)を示した。 自動車の排気ガス分析実験では6台の軽自動車を用いて実験を行った。実験ではいずれも平成22年の新長期規制適合車両であり、走行距離も10,000 kmを超えているものを選んだ。未知なる反応性についてはコールドスタート時に認められたが、ホットモードでは計測されなかった。これは54種類のVOCで全てを計測できたことと解釈するのではなく、NOの濃度が高かったことから正確にOH反応性を計測できていない可能性が高い。軽自動車は普通乗用車に比べてOH反応性で計算すると約30%小さな値となる。VOCでは23%、COでは67%の減少となるが、NOは軽車両の方が5%増加することも明らかとなった。今後の軽車両ではNOxの削減が大気質改善に向けて効果的であることが指摘できる。自動車の登録台数の将来トレンドを考えると、普通自動車の暫減傾向に比べて軽車両の増加が予想されることから、今後の軽車両の登録台数の伸びが、都市の大気質を左右する重要な因子と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)