2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21221010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水島 司 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70126283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石上 悦朗 福岡大学, 商学部, 教授 (00151358)
絵所 秀紀 法政大学, 経済学部, 教授 (10061243)
柳澤 悠 東京大学, 東洋文化研究所, 名誉教授 (20046121)
喜多村 百合 筑紫女学園大学, 文学部, 准教授 (20284458)
川島 博之 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (30161318)
押川 文子 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (30280605)
山崎 幸治 神戸大学, その他の研究科, 教授 (30319818)
宇佐美 好文 東京大学, 人文社会系研究科, 研究員 (40081559)
岡本 勝男 独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (50354030)
佐藤 隆広 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (60320272)
藤田 幸一 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (80272441)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | GIS / ベース・マップ / 長期変動 / 類型把握 / インド農村 / 『激動のインド』 / アジア歴史地理情報学会 |
Research Abstract |
本年度は、交付申請での内容に即して、以下の成果を導いた。 まず、GIS(地理情報システム)ベースマップの作成については、インド全域の行政村レベルまでのGISベースマップと、5万分の1縮尺の地形図をもとにしたGISベースマップを完成させ、それをウェッブ上で一般に利用可能な形にして公開するための準備を行なった。2013年7月に公開予定である。次に、デジタル統計情報のGIS地図化と公表(2001 CensusのGIS地図化作業を行ない、その成果をウェッブで公開した。他の、National Sample Survey, Annual Survey of Industryその他の統計情報については、地図化作業を進め、それに基づく研究発表を、25年10月と12月に広島、京都、デリーで開催される南アジア学会および国際会議でセッション形式で行なうこととした。さらに、18世紀から19世紀にかけての手書き統計資料や、デジタルされていない農業統計類のデジタル化と地図化を進め、長期変動の基礎データベースを作成した。 以上の基礎作業に加えて、ミクロ研究として、パンジャーブ、タミルナード、ビハールの3つの州におけるミクロ農村調査を基盤にして、インド農村変化の三つの類型把握のための議論を集中的に行なった。その成果は、次の研究論集の中に収められることとなった。研究論集というのは、本科研の重要な成果として、全5巻のシリーズ『激動のインド』出版するというものである。それについては、年度末までに、大半の原稿を準備した。2013年度中に出版する予定である。 他には、国際ワークショップ、国際シンポジウム:アジア歴史地理情報学会、人間文化研究機構現代インド研究拠点国際会議のいずれにも、本科研の分担者が複数参加し、研究報告を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インド全域のGISベース・マップの整備に関しては、地図の入手に多少時間を要したが、全域に関して処理を終えることができた。統計情報のデータベース化は順調に進んでいるが、その地図化に関しては、多少の遅れが出ている。シリーズ『激動のインド』(全5巻)に関しては、大半の原稿が揃い、現在順調に出版のための編集作業を進めている。国際会議への参加による研究成果の発表も、個々人ベースで活発に行なうことができた。全体として、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、「インド農村の長期変動の研究」というテーマで、GISをベースにした研究の推進を標榜してきた。そして、その活動を深めるにつれ、農村と都市との連関、あるいは、農業と非農業の連関を焦点とした研究の推進の必要性を痛感することになった。その観点から、今後の研究の方向として、都市部に関するGISインフラを整備し、農村と都市との中間地帯の変貌について、農地の非農地への転用、市街地の拡大、企業や教育機関の農村部への進出、農村から中間地帯・都市域への人口移動などの幾つかのテーマから研究を深めることとした。次に、地図化の遅れが出ている各種統計への地図コードの入力に時間と労力を注ぎ、ミクロ研究とマクロな地域類型論との結合にも尽力したい。
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Research Products
(33 results)