2009 Fiscal Year Annual Research Report
広視野ガンマ線カメラによるMeVガンマ線銀河内天体気球観測
Project/Area Number |
21224005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷森 達 Kyoto University, 理学研究科, 教授 (10179856)
|
Keywords | 核ガンマ線 / カニ星雲 / コンプトン散乱 / ガス増幅検出器 / コンプトンカメラ / Time Projection Chamber / 気球実験 / 陽電子電子対生成 |
Research Abstract |
大型電子飛跡検出型ガンマ線カメラ(ETCC)の気球実験による銀河内天体観測を実現するため以下の開発を行った。 1.06年に行った小型ガンマ線カメラ気球実験のデータを基に、3時間程度の観測でCrab,CygX-1などの天体が5σ以上で確実に検出できる感度を得るための装置シミュレーションを行い、40×40×40cmETCCは実現が容易な30×30×30cmETCCで繊細なシミュレーション設計を行い、30×30×30cmETCCで実現可能性が出た。 2.大型化に備え20cm角μPICの性能評価を行った。この20cm角を4枚あわせて40cm角μPICが実現できる。 3.30×30×30cmETCCの底面、側面をシンチレーターで覆った試験ETCCを製作し、線源による性能評価を行った。 4.気球のためのμPIC用低消費電力LSIアンプチップの開発は以前からKEK回路グループとの協力研究として行っている。その最終試作LSIの試験としてμPIC搭載試験を行っている。 5.効率および角度分解能向上のため、CF4ガスを用いたμTPC動作試験、および1.5気圧高圧試験を行い、2倍の効率改善を行った。 6.シンチレーター読み出し回路の小型化、モジュール化を行った。 7.ETCCの新しい可能性として10MeV以上のガンマ線検出を目ざし、μTPCによる10,20MEVガンマ線ビームによる陽電子・電子対生成反応の角度分解能評価実験を行った。
|