2013 Fiscal Year Annual Research Report
広視野ガンマ線カメラによるMeVガンマ線銀河内天体気球観測
Project/Area Number |
21224005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷森 達 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10179856)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 核ガンマ線 / コンプトン散乱 / コンプトンカメラ / かに星雲 / 気球実験 / 偏光観測 / GRB / ブラックホール |
Outline of Annual Research Achievements |
当初予定してたJAXA大樹町からの気球実験が航空航路との干渉問題によりJAXAから不可能と判断され、海外での気球実験を検討しているが、気球実験を効率的に行えるように25年に達成した当初予定の2倍の感度をさらに2倍以上の感度改善することで実験の確度をを向上させ1度での実験で目的を達成できるようにする。同時に最初のターゲットであるCrab観測時に偏光観測も同時に行えるよう偏光能力の実証実験も行った。感度改善では電子飛跡の3次元再構成法を改善し、電子飛跡で決まるガンマ線到来方向角SPD角を従来の180度から100度以下とガス中での電子の多重散乱にまで改善し、感度の2-3倍の改善を実現した。さらによりコンプトン散乱断面積の大きいNe-CF4混合ガスで動作確認も実施し、断面積増加を確認した。これらの進展により最初の気球実験から4時間の観測で8σ以上のCrabの観測が予想できる。またこの電子飛跡改善によりSPD角導入により同等の従来型コンプトンカメラに比べ10倍近い感度改善ができることがわかり、今後の高感度MEVガンマ線観測が実現できる新手法であることを証明できた。 さらに偏光測定能力を実証するためSP8放射光施設の140keV硬X線ビームを用いてMF値の計測実験を行った。このような大型観測装置でもETCCの雑音除去能力によりMF値0.6と高い偏光測定を実証した。電子飛跡再構成がほぼ物理限界に近い精度まで実現でき、コンプトン法の限界検出感度を引き出すことに成功し、この新しい手法でMeVガンマ線観測を大きく進展されられることを示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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