2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21225001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川合 真紀 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任教授 (70177640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 紀明 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (50252416)
金 有洙 独立行政法人理化学研究所, Kim表面界面研究室, 准主任研究員 (50373296)
白木 将 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 講師 (80342799)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / 走査プローブ顕微鏡 / 物性実験 |
Research Abstract |
単分子スペクトロスコピーに関する総括:STM探針から吸着分子に打ち込まれたトンネル電子により、分子のホッピングや解離反応などのアクションが誘起される。探針ー試料間に加えられたトンネル電圧の関数として測定されたアクションの頻度はアクションスペクトルと呼ばれる。アクションスペクトルの一般的な解析理論を金属表面における水モノマー/ダイマーの表面ホッピング、Cu(110)表面に吸着した一酸化炭素分子のホッピングに適用して、振動の非調和カップリングによる分子ダイナミクスを明らかにした。また、一般化した解析理論をこれまで蓄積した実験結果に適用した結果とあわせて、非弾性トンネル分光(STM-IETS)やアクションスペクトロスコピーなどの単分子スペクトロスコピーと表面分子ダイナミクスに関する総説をまとめた。 トンネル電子による基板フォノンの励起:Cu(110)表面のSTM-IETS測定において、試料電圧約±6mVにピークとディップのペアが観測された。基板のフォノンとの比較を行い、これらの構造をトンネル電子による基板フォノンの励起によるものと同定した。これまでSTM-IETSによる単原子レベルの振動スペクトルは数多く報告されている。ほとんどのスペクトルは、吸着した分子の振動励起によるものである。一方、基板フォノンを観測した例は、極僅かしかない。本成果は、トンネル電子と基板フォノンとの電子・フォノン相互作用に関して新たな知見をもたらすものと期待される。 トンネル電子による発光:金属表面に原子層レベルでデザインして作製した絶縁薄膜の吸着分子について、トンネル電子により創られた励起状態からの発光スペクトルを計測した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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