2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21225004
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 独立行政法人理化学研究所, 侯有機金属化学研究室, 主任研究員 (10261158)
|
Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
|
Keywords | 希土類アルキル / スカンジウム / ヒドリドクラスター / C-H結合活性化 / 窒素活性化 / チタン |
Research Abstract |
本研究では、優れた物性や新機能を持つ高分子材料の合成や高効率な物質変換反応を目指して、希土類や4族金属錯体の特異な性質を利用した高活性、高選択的な錯体触媒の開発を行っている。本年度は、ホスフィンオキシド側鎖を有するスカンジウム触媒を用いて、1,6-ヘプタジエン(HPD)とイソプレン(IP)の共重合反応を行うことにより、3,4-IP, 1,4-IPとMCH構造を有する交互共重合体の合成に初めて成功した。HPDの環化重合は位置および立体選択的に進行し、cis-MCHの選択性が最高99%に達した。この共重合体の機械物性を測定した結果、引っ張り強度は最高67 MPa、弾性率は最高2900 MPaに達し、対応するイソプレンと1,6-ヘプタジエンのランダム共重合体に比べて数倍の強度を示した。また、カチオン性イットリウムアルキル触媒を用いて2,6-ジアルキルピリジン類とオレフィンを反応させると、触媒がピリジン誘導体の窒素へ配位することによりベンジル位のC-H結合が位置選択的に活性化され、アルキル化が起こることを見いだした。この反応はオレフィンへのC-H結合付加反応を経由する原子効率に優れたアルキルピリジン化合物の合成法である。 一方、C5Me4SiMe3配位子を有するハーフサンドイッチ型チタントリアルキル錯体を水素化させることにより、新奇な三核チタンポリヒドリド錯体の創製に成功し、このチタンヒドリド錯体が常温・常圧下で窒素分子を切断しさらに水素化もできることを見いだした。本反応は、ヒドリドが電子剤とプロトン源の両方として働き、特殊な還元剤や新たなプロトン源を必要とせず、かつ温和な条件下で窒素分子を水素化できた初めての例である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(43 results)