2013 Fiscal Year Annual Research Report
金属触媒の複合利用による安定化学結合の活性化と合成的変換
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21225005
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
檜山 爲次郎 中央大学, 研究開発機構, 教授 (90026295)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 不活性結合 / 金属触媒 / 協働触媒 / 炭素-炭素不飽和結合 / 複素芳香族化合物 / 酸化的付加 / 挿入反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度、2013年度に得られた結果の例を以下に記す。 プロパルギル位にメトキシ基を有するアルキニルオルトトリルエーテルのベンジル位炭素-水素結合をパラジウム触媒により選択的に活性化し、アルキノキシ基に分子内付加させることにより、2位にメトキシメチレン基を有する2,3-ジヒドロベンゾフランを得ることに成功した。これは酢酸によって、簡単に脱メトキシ化が進行し、2位にアルケニル基を有するベンゾフランに変換できることを明らかにした。 アルキニルアリールエーテルとノルボルナジジエンを0価パラジウム/金属亜鉛協働触媒により反応させると、オルト位炭素-水素結合を選択的に活性化し、ノルボルナジエンの炭素-炭素二重結合一つへ、つづいてアルキニルエーテルの炭素-炭素三重結合へ連続的に付加し、クロマン類を一挙に得る反応を見つけた。ノルボルナジエンの他方の炭素-炭素二重結合は全く反応しないで残るため、これを手掛かりにいろいろな縮合環状化合物に変換できる。 以上の研究を進める過程で予期せぬ好結果が得られたため、研究期間を半年延長して、その概要を明らかにした。すなわち、アルキニルアリールエーテルとビシクロアルケン類との反応を酢酸パラジウム/酢酸亜鉛協働触媒を用いて反応させると、オルト、メタ両位を選択的に活性化し、ベンゾシクロブテン類が収率よく得られることがわかった。切断除去された水素二つはいずれもアルキノキシ基へシス付加した。つまり、水素受容剤を用いなくても脱水素型反応が進行したことになる。ビシクロアルケンの代わりにエノン類を用いると、オルト位炭素-水素結合の切断を経る脱水素型のアルケニル化が進行する。酢酸パラジウム/酢酸亜鉛協働触媒はアルキニルアリールエーテルとイソシアナートとの反応にも有効で、この場合、オルト位炭素-水素結合のみを活性化して位置選択的に付加が進行し、ベンゾオキサジノン類を得た。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(31 results)
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[Presentation] 炭素―炭素結合形成新反応の発明2013
Author(s)
檜山爲次郎
Organizer
九州大学先導物質化学研究所創立十周年記念講演会
Place of Presentation
九州大学筑紫キャンパスC-CUBE筑紫ホール
Year and Date
2013-11-14 – 2013-11-14
Invited
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[Presentation] Organosilicon Reagents and Materials2013
Author(s)
Tamejiro Hiyama
Organizer
The 2nd International Conference on the Frontier Research in Organic Synthesis and Materials
Place of Presentation
Tsing Hua University, Tsinchu, Taiwan
Year and Date
2013-09-22 – 2013-09-22
Invited
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