2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21226003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河田 聡 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30144439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 暁 大阪大学, 工学研究科, 助教 (20437370)
藤田 克昌 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80362664)
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Keywords | 紫外プラズモニクス / アルミニウム / ナノ粒子リソグラフィー法 / 近接場光学顕微鏡 / 散乱型プローブ / 表面プラズモン / 金属ナノ構造 / 紫外光 |
Research Abstract |
光をナノスケールの金属構造物の周辺に局在化させて自由電子との結合を促すことで、光電場を増幅することができる(プラズモニック効果)。この効果を用いて光の波長よりも小さい構造物を観測する顕微鏡(近接場光学顕微鏡)を作製することができる。また光電場増幅効果により、光学測定の感度を高めることに用いることができる。プラズモニック技術はこれまで可視域でのみ研究がなされてきたが、本研究では波長域を紫外に拡張することに挑戦する。アルミニウムは紫外光域で良好な金属性を示し、紫外プラズモニクスに最適な材料である。本年度はアルミニウムを用いた近接場プローブを作製し、その性能評価を行った。アルミニウム細線を化学エッチングで加工し、さらに収束イオンビームで先鋭化することで、先端径20nm以下の良好な紫外光応答を示すプローブを作製することに成功した。さらに光増幅を目的として、深紫外(波長300nm以下)光強度を効率的に増幅するアルミニウム微細構造を作製することを試みた。深紫外域の光とカップリングさせるためには、数十nmという微細な金属構造物を形成する必要がある。アルミニウムは粒子を化学合成することが困難であるため、ここではナノ粒子・リソグラフィー法(NPL法)を用いて微細加工を行う方法を採用した。NPL法を改良し、260nm付近にプラズモニック効果を示すアルミニウム・ナノ構造の作製に成功した。これまでに300nm以下に共鳴波長をもつプラズモニック構造は報告されておらず、本フィルムの特性はこれまでのプラズモニック応答の最青波長である。現在パラメータの最適化を行い、近紫外域から深紫外域350-250nm付近で連続的に応答波長を変化させる実験を行っている。本成果は現在論文執筆中である。
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Research Products
(10 results)