2012 Fiscal Year Annual Research Report
二次イオン質量分析法による植物細胞における生体分子三次元分布の可視化
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21228004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福島 和彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (80222256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 貴規 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20252281)
松下 泰幸 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (60335015)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | SIMS / リグニン |
Research Abstract |
H24年度およびH25年度の研究計画は、三次元ケミカルマッピングの解像度向上に関わる各種測定ノウハウの蓄積と試料前処理技術の確立ならびに生体中を輸送される水溶性化学成分のケミカルマッピングであった。 まず二次イオン質量分析計の試料台を新規に設計し、より安定した低温環境の維持ならびに顕微分解能の向上を図った。結果より、未解決の課題として残っていた「高真空下で凍結試料の水分が昇華しないための低温環境確保」を達成した。また搬送システムの冷却に使用する液体窒素の補充システムを新たに確立し、長時間測定も可能になった。さらに一次イオンビームの軸調整が容易となったため、高いイメージ分解能を安定して得られるようになった。 目標としていた水溶性成分、リグニン前駆物質および光合成産物のマッピングについて、上記改造で可能となった長時間SIMS測定により達成し、細胞レベルでの局在を明らかにすることができた。また当研究課題で整備した低温搬送システムの活用により、同一領域の電子顕微鏡写真も撮影でき、詳細な組織観察も可能な重要データを得た。これらの最新成果について4月に東京で開催される国際会議(SISS-15)で発表予定である。 以上より、本研究課題でH24年度およびH25年度で目標としていた内容について、当初の目標を超える研究の進展があり、おおよそ達成することが出来た。よって本研究課題を1年早く完了とし、次なる研究課題へと発展させることとした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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