2011 Fiscal Year Annual Research Report
CCR4-NOTデアデニレース欠損に伴う病態解析と新たな遺伝子発現制御機構
Project/Area Number |
21229006
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Research Institution | 沖縄科学技術大学院大学 |
Principal Investigator |
山本 雅 沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 教授 (40134621)
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Keywords | デアデニレース / mRNA / 翻訳 / AU-rich / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
CCR4-NOTデアデニレース複合体について遺伝子改変マウスの作成と蛋白質の構造機能解析を進めた。 (1)Cnot1,2,6,10遺伝子欠損マウスの作製を完了し、Cnot1,2,10欠損が胎生致死を誘導すること、つまりこれら遺伝子が発生過程で重要であることを明らかにした。Cnot6欠損マウスは正常に発生し、生後にも顕著な異常はしめさなかった。Cnot1, 3, 8それぞれを肝特異的に、またCnot3を脂肪組織特異的に欠損するマウスを、それらのヘテロ欠損マウスと適当なCreマウスと交配して作成した。AP2-Creマウスとの交配で得られるマウスは出生直後に死亡するが、adiponectin-Creとの交配で得られるマウスは見かけ上正常であった。Cnot1, 3, 8の組織特異的欠損マウスの作成を開始した。 (2)CNOT6L欠損マウス肝臓ではCyp2b10等のmRNA発現が特に高脂肪食時に亢進していた。また高脂肪食時にCCR4-NOTの標的候補mRNAの半減期がCNOT6L欠損で長いことを示すと共にそれらmRNA (acat1等)の3’UTRとCCR4-NOTとの相互作用をLuc reporter assayで示した。Cnot3ヘテロ欠損マウス白色脂肪組織(WAT)で、acetylCoA carboxylase 2 mRNAの発現が更新し、WATでのCCR4-NOTの標的となっている可能性が指摘された。 (3)CNOT7蛋白質とoligo(dA)の共結晶構造を解いた。 (4)Tobの発現をON-OFFしてTNFαmRNAの局在を調べることで、Tobが、mRNA代謝に関わるStress GranuleやP-bodyの形成制御に関わっていることを示唆する結果を得た。 (5)CCR4-NOTの構造生物学的解析に向けて、すべての複合体成分について大腸菌や昆虫細胞での発現系を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標の一つであるCCR4-NOT複合体の構成成分をひとつずつ欠損するマウスの作成を完了し、それらの解剖学的解析が可能となった。CCR4-NOTの標的候補mRNAをいくつかを得、そのうちの相互作用を確認した。CNOT7とpoly(A)の共X線結晶構造解析が進むとともにCCR4-NOT複合体構成全蛋白質の解析の準備が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に沿って進めるが特に下記には力点を置く。いくつかのCNOTs欠損マウスは胎生致死であったので、解析系を絞って(脳、肺、肝、リンパ組織など)条件的欠損マウスの表現型解析を進める。特にCNOT1, CNOT3, CNOT8欠損に力を入れる。X線結晶構造解析を加速するために共同研究先より構造解析に長けた大学院生を受け入れる。CNOT6L欠損マウス以外の系でも標的mRNAを同定しCCR4-NOTとの相互作用を解析する。
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Research Products
(19 results)