2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21240018
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田村 秀行 Ritsumeikan University, 情報理工学部, 教授 (10367998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西浦 敬信 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (70343275)
柴田 史久 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (80314425)
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Keywords | 複合現実感 / 視覚 / 聴覚 / 高臨場感3D / 光学的整合性 |
Research Abstract |
平成21年度に本基盤研究(A)が採択されたことにより,研究拠点・研究実験設備・研究推進体制等を整備する必要が生じた。学科内のレンタルラボを借用し,視聴覚MR体験が可能な場所を確保すると共に,約3ヶ月かけて研究推進体制(参加する連携研究者,研究協力者,大学院生等)の構築と研究テーマの明確化を行った. 研究実績として,全く独自の「(1)新音像提示方式による高臨場感3D音場の実現」では,壁面反射型音像提示方式を提案し,超音波スピーカを用いて壁面上に音像の構築を試みた.主観評価の結果,反射壁面上に構築した音像を被験者が定位できることを確認した.そこで壁面反射型音像提示方式を発展的に拡張し,10本の超音波スピーカを搭載した音像プラネタリウム筐体を設計した.主観・客観評価実験の結果,1筐体に搭載される複数の超音波スピーカを用いて様々な方向の壁面に音像を定位できる音像プラネタリウム方式の確立に成功した.独自の「音像プラネタリウム方式」に関しては,特許出願を行った. 一方,「(2)光学的整合技術による視覚的MRの表現力強化」は既発表の手法を徹底調査し,基本技術の技術マップを作成することから着手し,(1)と連携するテーマとして,i)超音波スピーカから発せられる音を視認するための可視化技術の開発,ii)音像プラネタリウム筐体をMR空間中で隠す「隠消現実感」の実現,iii)視覚刺激の追加による音像知覚への影響,等に関する研究を行った.特にiii)では,仮想音の高速移動によって生じるドップラー効果を実現したが,体験者と対象世界の相対的大きさがかなり違う場合(ガリバー状態),知覚心理上極めて興味深い実験結果が観察されたので,次年度以降もこの研究を継続することとした.
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Research Products
(7 results)