2012 Fiscal Year Annual Research Report
小脳発生の研究:胎生期のニューロン誕生・移動の機構
Project/Area Number |
21240027
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮田 卓樹 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70311751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 光広 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90311357)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小脳 / プルキンエ細胞 / 神経前駆細胞 / 細胞分裂 / 細胞移動 / 皮質形成 / 細胞運命決定 / 発生 |
Research Abstract |
小脳は姿勢や運動の制御に重要な役割を果たすが,プルキンエ細胞というニューロンが回路において重要な役割を担っている.本研究の前半部では,幼若なプルキンエ細胞がどのように小脳原基のなかで移動し,配置されるのかという問題について研究を進めて成果を報告した.脳原基の深い位置で誕生したプルキンエ細胞は,のちに軸索として機能することになる突起を伸ばしながら脳膜側に向けて細胞体を動かし,脳膜近くで方向転換を果たし,配置を達成する.その際,当初は後ろに持っていた短い突起をリモデルしながら方向転換が果たされる.この「方向転換を介しての配置」にはリーリンが重要な役割を果たしている.研究期間の後半では,プルキンエ細胞の誕生について研究を行ってきた.これまでに,小脳の神経前駆細胞の細胞周期動態を明らかにする目的でブロモデオキシウリジンを用いての解析を進め,細胞周期長および細胞周期の各局面(G1期,S期,G2期,M期)の長さも推定できた.その結果,大脳皮質原基に存在する神経前駆細胞との相違が浮き彫りになった.そして,レトロウイルスを用いてクローン解析を進め,プルキンエ細胞の産生はいくつかの異なる分裂モードの組み合せによって達成されることが示唆された.こうした成果を学会発表(9月,1月)した.さらに,成体小脳において認められるプルキンエ細胞の縞状の分布の成立の原理を,こうした神経前駆細胞の時間依存的な特性変化に立脚して理解するために,発現に次期特異性のある分子に注目して分裂モードのステージ依存的な変化を調べる必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Reelin-dependent ApoER2 downregulation uncouples newborn neurons from progenitor cells.2012
Author(s)
Perez-Martinez, F.J., Luque-Rio, A.,Sakakibara, A., Hattori, M., Miyata, T., Luque, J. M.
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Journal Title
Biol Open
Volume: 1
Pages: 1258-1263
DOI
Peer Reviewed
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