2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21240051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 暢也 京都大学, 医学研究科, 教授 (30241954)
上本 伸二 京都大学, 医学研究科, 教授 (40252449)
川本 卓男 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 教授 (10231276)
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Keywords | 糖尿病 / ランゲルハンス氏島 / 移植 / セルトリ細胞 |
Research Abstract |
昨年度までに研究・開発してきた手法を糖尿病マウスをレシピエントとしてその有効性を評価した。 異種移植:精製補体制御因子sCR-1を固定化したアガロースマイクロカプセルに封入したラット膵島を糖尿病マウスに異種移植したところ、血糖値が30-60日と顕著に延長した。これを受けて、遺伝子組換えの技術を用いてsCR-1を分泌するレシピエントマウス由来の繊維芽細胞の作成を行っている。sCR-1分泌細胞と膵島との細胞凝集体を作り、異種移植での拒絶反応の有効性を評価する予定である。 同種移植:免疫抑制効果のある物質を分泌するセルトリ細胞(精上皮の基底側から管腔側に向かって伸びる柱状の細胞)と膵島細胞から複合細胞凝集体を作成し、これを移植することでマウス間の同種移植(Balb/cとBlack-6間)で免疫抑制剤の投与を必要としない膵島移植を実現することを試みた。複合細胞凝集体はハンギングドロップ法で作成し、400個膵島分の細胞を含む凝集体を経門脈的に肝臓内に移植した。移植後血糖値の変動を計測したところ、8匹のレシピエントのうち7匹までが100日以上血糖値が正常化し、セルトリ細胞の免疫抑制効果は著明であった。また、移植膵島の組織学的検討を行ったところ、移植膵島の周囲に若干の炎症性細胞の集積が見られるものの、移植後100日以上経過後にも肝臓内にインスリン陽性の細胞が存在していた。
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