2009 Fiscal Year Annual Research Report
高感度分析による呼気診断解析のシステムの開発と臨床応用
Project/Area Number |
21240057
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
下内 章人 National Cardiovascular Center Research Institute, 病因部, 室長 (80211291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 孝晴 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20135388)
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Keywords | 高感度呼気分析 / 大気圧イオン化質量分析 / 呼吸回路 / 生体ガス濃縮 / 呼気診断 |
Research Abstract |
平成21年度は2年目以降に開始する大規模臨床試験の準備として以下の主に技術開発とそれかかわる臨床試験を実施した.まず独自開発の試作システムを実用的な呼気用途に特化し,臨床データをもとにしたターゲット分子(m/z)の選択しAPIMS分析機能を改良した.電子冷却式呼気凝縮装置を呼吸回路に接続し,除湿後の成分をインラインAPIMS分析に,呼気凝縮液中の液性成分分析試料として活用可能な回路を製作した.診断解析ソフトとして,すでに予備調査として集積した呼気スペクトラムと健康関連アンケート調査や血液検査結果等の基礎データを元に,自己組織化マップ法によるデータマイニングを行った.さらに生活習慣病代表的疾患等のガススペクトラムによる診断アルゴリズムを作成し,解析診断ソフトの準備を行った.さらに高感度分析に対応した濃縮回路の電磁弁や流路の素材を見直し,SUS316仕様への変更と回路のベーキング機能を追加し,また,水分の影響を抑えるため前処理として空冷除湿機能追加の可否を検討し,分析に最適なガス濃縮装置に改良した.多種半導体センサーや化学発光法の組み合わせや感度向上による低分子化合物の網羅的解析法も検討を行った.以上の開発技術を統合し,多種低分子化合物の連続モニタリングシステムを構築し,次年度の大規模臨床試験の準備を行った.また小規模臨床試験として,有用性を確認するため食品,心理的身体的ストレスと睡眠の関連,運動など生活習慣に関連した呼気分析を実施した.
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