2011 Fiscal Year Annual Research Report
高感度分析による呼気診断解析システムの開発と臨床応用
Project/Area Number |
21240057
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
下内 章人 独立行政法人国立循環器病研究センター, 心臓生理機能部, 室長 (80211291)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 孝晴 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (20135388)
|
Keywords | 呼気 / 質量分析 / 生体ガス処理 / 非侵襲的診断 / 自己組織化マップ |
Research Abstract |
平成22年度に引き続き,予備調査の臨床データの詳細なデータ解析を進め,登録疾患約300個の中から統計学的検定が可能な頻度の高い疾患について低分子化合物による診断アルゴリズムのきそとなり探索的統計解析を実施した.また喫煙,飲酒,食品嗜好,睡眠,運動などの生活習慣との呼気ガススペクトラムの特徴を検討した.呼気採取法を集団検診に対応可能な単純な終末呼気採取法も追加し,平成21年度倫理委員会承認を得た本研究課題の調査項目である「生体ガスのコホート調査」を本年度も継続して行った.これにより国立循環器病研究センター予防健診部コホート調査(吹田スタディ)に参加し,吹田市住民登録票から無作為抽出された年間検診者(成人)2000名が2年間に一度の検診を受けるシステムとなっており,その中から同意の得られる1000名(見込み)を対象に呼気分析のベースラインデータの収集を,初期断面調査データの集積開始し.以後,2年ごとに追跡調査(本申請期間中は2回)行う.このコホート調査では(1)「生体微量ガス成分中の代表的な低分子化合物により鑑別診断が可能である」,(2)「生体微量ガス成分スペクトラムにより種々の生活予測が可能である」といった仮説を検証している.本年度はさらに食品摂取,呼気水素ならびに抗酸化ストレス能の間の関連についても対比したところ,特に乳製品摂取後の呼気水素と抗酸化ストレス能力の間に有意な正相関をもつことが明らかになり,腸内醗酵に伴う水素には抗酸化ストレス作用があること分かった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した研究計画を予定通り実施し,吹田コホート調査の中で「生体ガスの長期調査」として調査を順調に進めている.データの蓄積は順調に進展しているため.
|
Strategy for Future Research Activity |
呼気分析のコホート調査を継続して維持するためには,被験者参加者のみならず調査スタッフの継続維持,分析装置のメインテナンスと日々に精度管理が必要となる.今後もこうした努力が継続して行きたい.
|
Research Products
(11 results)