Research Abstract |
本研究の目的は,日本人の基礎的動きの標準値(標準動作)をバイオメカニクス的方法により作成するとともに,評価や指導のための観点や動作の要点を明らかにし,標準動作のデータベースを構築することである.そのため,成人男女については,10種の基礎的動き(前転,後転,走動作(全速疾走),立ち幅跳び,走り幅跳び,水泳のけ伸びおよび浮き身,遠投,捕球動作,プレースキック,ボールドリブル)の,幼少年(一部)については前転,後転,立幅跳のバイオメカニクス的データを収集し,標準動作を作成する. 本年度(初年度)には,幼少年および成人の基礎的動きのデータ収集を以下のように行った. 1)幼児の動作:幼稚園児68名を対象に,20m走,立幅跳,ゆりかご立ち(3歳児),前転(4,5歳児)の4動作をVTR撮影した. 2)小学生児童の動作:小学生男女1~6年生230名を対象に,50m走,立幅跳,前転,後転の4動作をVTR撮影した. 3)成人の動作:19~25歳の男子成人(体育専攻の学生および大学院生)35名を対象に,前転,後転,立幅跳,走動作,ドリブル,捕球,遠投,プレースキックの8動作データをViconを用いて収集した.また,け伸び,バタ足については,予備撮影を行った. 現在,得られたVTR画像についてはデジタイズしたり,Viconデータについては3次元座標に変換しているところである.また,本研究で用いる標準動作の作成,およびそれを用いた動作の評価法についても研究を進め,その正課の一部を「体育の科学」(2009年5月および2010年3月)に発表した.
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