2012 Fiscal Year Annual Research Report
アスリートの薬剤および遺伝子によるドーピングを検出する技術創成のための基盤研究
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21240062
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
武政 徹 筑波大学, 体育系, 教授 (50236501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清澤 秀孔 高知大学, 医学部, 特任准教授 (30295422)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 薬剤ドーピング / 遺伝子ドーピング / ドーピング検出技術 / アスリート |
Research Abstract |
2012年7月、ネイチャー誌に「Genetically enhanced Olympics are coming(遺伝子ドーピングのオリンピックが近づいた)」というショッキングなコメントがJuan EnriquezとSteve Gullansから寄せられた。この論文が喧々諤々の議論を呼んだが、少なくともこの論文は遺伝子ドーピングが現実的になったことを示唆している。 我々はアンチドーピングの視点から、遺伝子ドーピングの危険性とその検出の難しさにいち早く注目し、研究を行ってきた。Juan EnriquezとSteve Gullansが言うように遺伝子ドーピングの検出は本当に困難なのであろうか?我々はこの基盤研究Aで遺伝子ドーピングによる筋肥大モデル動物実験システムを開発し、被険動物からドーピングに使用したプラスミド(遺伝子を運ぶベクターの一種)が血液サンプルや筋サンプルから検出できるかどうかを確認した。 血液サンプルについては、導入後1週間の時点で既に検出不可能なことがわかった。ドーピング遺伝子を導入した筋そのものから検出した結果、導入筋からは4週間まではなんとかプラスミドが検出されたが、5週目以降の遺伝子増幅は不可能であった(T. Takemasa et al.: Fundamental Study of Detection of Muscle Hypertrophy-Oriented Gene Doping by Myostatin Knock Down Using RNA Interference. J Sport Sci Med. 11: 294-303, 2012.)。遺伝子をドーピングした骨格筋そのものからの検出には成功したものの、アスリートから筋バイオプシーをするのは実際には難しく、ドーピング遺伝子の直接検出は現時点で大変困難であるという結論に至った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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