2011 Fiscal Year Annual Research Report
磁化活性汚泥法を軸とするサスティナブルな水処理法の先端的研究
Project/Area Number |
21241020
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
酒井 保蔵 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (70186998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 一高 神戸大学, 大学院・農学研究科, 助教 (50396256)
岩渕 和則 宇都宮大学, 農学部, 教授 (00193764)
小原 健司 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20354318)
前田 勇 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10252701)
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Keywords | 磁化活性汚泥法 / 下水処理 / 畜産廃水処理 / 磁性粉 / 磁気分離 / 汚泥減量 / 国際研究者交流 / バングラデシュ |
Research Abstract |
(1)磁気分離装置の設計指針、(2)磁化活性汚泥法のバリエーション開拓、(3)マグネタイトの吸着機構解明と制御、(4)磁化活性汚泥菌叢解析、(5)研究者ネットワークの構築を目的として研究を実施した。(1)について、磁化活性汚泥を用いて検討し、磁気分離装置に用いる磁石のもつ汚泥の最大保持量が設計の重要因子となること、小径の磁石を用いるほど性能向上が期待できることなどを明らかにした。これらの成果は濃厚な磁性スラッジを効率よく磁気分離する装置の設計に基本的な指針を与えたといえる。(2)については酪農廃水処理のための磁化活性汚泥法を含む複合プロセスを検討した。現在14日かけて処理しているが新しいプロセスでは3日で処理できるようになった。また、難分解性かつ高窒素含有化合物を処理するための硝化液循環磁化活性汚泥法を提案し安定した窒素除去と有機物の同時除去を可能とした。その他、除害設備への磁化活性汚泥法の適用、殺菌剤である過酸化水素が残留した有機廃水への適用などを検討した。(3)については磁性粉の粒径分布と吸脱着制御の最適条件との関係について調査した。(4)については多量のマグネタイトがPCR等の分析の障害となることがわかり検討課題が残された。(5)についてはバングラデシュの国際会議にセッションチェアーとして参加し、サスティナブルな水処理法の先端研究として2件の発表をおこなった。インドネシアでもパイロットプラントの構築をめざして活動中である。磁気力制御夏の学校(大阪)の開催に協力し、国内外の磁気分離関連の研究者の交流を推進した。また同時に韓国、中国の磁気分離研究者との研究交流もおこなった。中国、華中技科大の教授と研究交流促進の助成金に共同で申請するなど交流推進の努力を継続的におこなっている。今年度の研究成果は論文1件、招待講演3件、国際会議2件を含む24件の学会発表で公表された。
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