2012 Fiscal Year Annual Research Report
サイズ・形状・粒子間距離を制御した磁気ナノ結晶多粒子系の機能特性
Project/Area Number |
21241023
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
名嘉 節 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主席研究員 (30344089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中根 茂行 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (40354302)
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 教授 (40213524)
大沼 正人 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (90354208)
北條 大介 東北大学, 学内共同利用施設等, 助教 (30511919)
間宮 広明 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (30354351)
冨樫 貴成 山形大学, 理学部, 研究員 (80510122)
松下 明行 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (30343859)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノ結晶 / 金属酸化物 / 超臨界水 / ハイブリッド材料 |
Research Abstract |
超臨界水反応場中で有機物などの修飾分子を導入するin-situ表面修飾法を用いて、表出する結晶面やサイズをコントロールした酸化物磁気ナノ結晶を合成することができる。本研究課題では、このような粒子の合成技術・プロセスを発展させつつ、これまで良く調べられていない磁気ナノ結晶の1粒子の特性やサイズ・形状・粒子間距離を制御した多粒子系の特性を明らかにすることを目的としている。今年度の実績は以下のようである。①磁気ナノ結晶集合体の量産化をめざし、流通式超臨界水熱ナノ結晶合成法を用いて、ヒドロ桂皮酸修飾により表面修飾された粒径10から20ナノメートルのマグネタイトなどの結晶を合成することに成功した。表面修飾により水中でも凝集せず、粒径現象による磁化の減少がおさえられバルク体とほぼ同じ値を示すという優れた性質を有している。また、②同じ合成法を用い、粒径数ナノメートルのコバルトアルミ酸化物結晶の合成に成功した。このナノ結晶は、低温で自発的な磁性クラスターを形成すると同時に、複雑な磁気挙動をしめすことは、磁気ナノ結晶のサイズ効果が顕在化した例として特筆される。放射光を用いた精密な結晶構造解析により、合成したナノ結晶は磁気イオンが希釈されており、非磁性-磁性境界に位置している事も明らかにした。三元系のコバルトアルミ酸化物は2つの異なる金属サイトが存在し、イオン配置の自由度がある。この結晶学的な「自由度」、「サイズ効果」および「クラスター間相互作用」が相俟ってエキゾチックな磁気相が表れている可能性が示唆できる。③開発してきた高圧精密磁化測定装置を簡便に使用できるように制御システムを開発した。しかし、24年度の後半から顕在化したヘリウム供給の国際的な逼迫や価格の高騰を受けて、東大物性研の協力を得て液体ヘリウム使用量を極力抑えたシステムに移行することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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