2011 Fiscal Year Annual Research Report
電界誘起バンドギャップによるグラフェン原子薄膜高速トランジスタ
Project/Area Number |
21241038
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
塚越 一仁 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究者 (50322665)
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Keywords | グラフェン / 電気伝導 / 電界効果 / 基礎物性 / 自己形成 |
Research Abstract |
グラフェンは、ディラック電子系に起因した高い伝導性が理論的な研究によって見出され、実際に他の材料を大きく凌駕する特性が報告されるようになってきた。この伝導性を基に、次世代半導体素子のチャネル材料、IC内の配線材料、透明電極材料などとしての応用可能性が期待されている。原理的には擦り付けた鉛筆筆跡にもグラフェンが含まれているとの紹介に触発され、ありふれた身近な材料に未発見材料が隠れていた驚きが注目度を更に高めている。その一方で、グラフェンの持つ基本特性の正確な材料情報が求められており、基礎知見の検証が強く求められている。この基礎知見なくして、グラフェンの応用展開の絞り込みは難しい。 このため、本研究ではグラフェンを用いた次世代エレクトロニクスを実現するため、エレクトロニクス材料として必要とされるグラフェンの基礎電気伝導特性の解明を行った。グラフェン素子を作るための電界効果変調を制御するために、グラフェンにアルミニウムを直接蒸着して空気に曝すことで、グラフェンとアルミニウム界面に自己形成酸化絶縁膜ができることを見出した。この自己形成絶縁膜は、常にナノメートル厚となるため、効率的に電界効果素子を造れ、効率的に大きな電界をグラフェン素子に印加することが可能となった。2層グラフェンに電界を印加して、バンドギャップを自在に制御して半導体的な伝導を実現できるようになった。さらに、半導体的特性を用いて、電界効果トンネル素子やロジック動作のための基礎素子を実現し、伝導を実証した。
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Research Products
(21 results)
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[Book] 炭素学2011
Author(s)
神田晶申、塚越一仁
Total Pages
応用編B-6-5担当(PP36-39)
Publisher
化学同人
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