2009 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク社会における都市空間のガバナンス――新たな実定法パラダイムの構築
Project/Area Number |
21243007
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 克己 Hokkaido University, 大学院・法学研究科, 教授 (20013021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 靖浩 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (10298094)
亘理 格 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (30125695)
角松 生史 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90242049)
野田 崇 関西学院大学, 法学部, 准教授 (00351437)
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (00233510)
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Keywords | 都市空間 / 都市計画 / 都市法 / ガバナンス / ネットワーク社会 / 公私協働 / 景観 / 法源の多元化 |
Research Abstract |
初年度であり、2009年5月に全体研究会を開催し(全員参加)、各人がそれぞれ問題意識を開示してその擦り合わせを行った。吉田、亘理、角松の3名からは、やや詳細な問題意識の提示を行い、認識の共通化を図った。その上で、国内の研究者を招いた研究会として、大村謙二郎「ドイツの都市計画契約-公民連携時代の都市計画を考える」(9月)、鳥海基樹「都市計画の政策合成・一般市街地制御・地域間調整技術による景観街づくり」(11月)を開催し、外国人研究者を招いた研究会として、札幌と東京でフランスとの国際ワークショップ「効率性と法」「損害概念の変容」(7月)、札幌、神戸でドイツとの国際ワークショップ「多元的システムにおける行政法学」「相対化・グローバル化時代における国家の法律と立法者の位置づけ」(9月)を開催した(これらは、北海道大学GCOEプログラム「多元分散型統御を目指す新世代法政策学」との共催)。さらに、2010年3月には広島県鞆の浦において景観訴訟の現地調査を行うとともに、全体研究会として角松生史「景観紛争をめぐるコンテクスト-国立と鞆の浦」を開催した。他方、来年度予定の調査の準備としてフランスに興津が赴き(在外研究中の齋藤も合流)、フランスの現在の問題状況を把握するとともに、数名の研究者に次年度の調査への協力を依頼した(2010年3月)。これらの活動を通じて、都市空間のガバナンスの領域において、法源の多元化等のネットワーク社会と特徴付けることができる新たな問題状況が各国で現れていることを確認することができた。また、フランスにおいて、「都市法」の名称で、我々のプロジェクトと問題意識を同じくする理論動向が現れつつあることも確認できた。研究活動は順調に進展しており、来年度は、3回の全体研究会、フランスについての現地調査、ドイツの予備調査等の活動を中心としつつ、研究活動を推進する予定である。
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Research Products
(36 results)