2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21243019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
国友 直人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10153313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大屋 幸輔 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20233281)
太田 旦 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (20293681)
林 高樹 慶應義塾大学, 大学院・経営管理研究科, 准教授 (80420826)
中川 秀敏 一橋大学, 経済研究所, 准教授 (30361760)
川崎 能典 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (70249910)
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Keywords | 信用リスク / 統計的強度モデル / 社債の価格理論 / 高頻度金融データの計量理論 / リスク尺度 |
Research Abstract |
研究プロジェクト「ファイナンスの計量分析の新展開と金融市場」では昨年度は特に3つのテーマ、(i)信用リスク・デリバティブの計量問題、(ii)ミクロ金融市場の計量問題、(iii)統計的金融リスク管理の計量問題、を重要な共通の研究テーマとして研究を行い、研究集会を開催し研究活動に基づいた研究報告を行った。それらの研究報告は研究会に直接的に参加した関係者以外の研究者、大学院生、業界関係者にとっても有用な情報を含んでいたので研究報告書を作成した。研究報告書に収録した内容はこれまで様々な応用の場所で断片的にしか利用可能でなかった金融リスクに関する近年展開されている統計学的議論が多く含まれているが、とりあげられているいずれの話題も数理ファイナンスや計量ファイナンスなどとして金融に係わる統計的金融リスクを巡る研究分野では重要な役割を演じている。具体的な研究内容の例としてはself-exciting-intensitymodelによる社債評価理論、取引開始前の気配更新と価格発見、非線形価格調整・丸め誤差モデルと実現分散の頑健推定、infomed tradingモデル、連続時間の確率過程モデルと高頻度金融データの計量理論、倒産リスクを含む社債の価格付けと日本における社債の市場パフォーマンス、金融リスク尺度を巡る最近の理論的展開と金融リスク規制の実際、保険市場の理論と実際を巡る諸問題、時系列モデルのリスク管理への応用などである。また特筆すべき研究としては、高頻度金融データから実現分散realized volatility)・実現共分散(realized covariance)を利用して分散・共分散、ヘッジ比などのリスク指標を推定するとノイズの影響が顕著であるので、SIML推定について見るべき成果が得られた。(実際の日本の株式市場のデータを用いた利用方法を開発した。)
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Research Products
(24 results)