2009 Fiscal Year Annual Research Report
環境経営意思決定を支援する環境会計システムに関する総合的研究
Project/Area Number |
21243031
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
國部 克彦 Kobe University, 経営学研究科, 教授 (70225407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 嘉博 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10168388)
中嶌 道靖 関西大学, 商学部, 教授 (10227803)
宮崎 修行 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (60190766)
村井 秀樹 日本大学, 商学部, 教授 (60219871)
梶原 武久 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30292080)
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Keywords | 環境会計 / 環境経営 / 環境管理会計 / 環境財務会計 / 会計学 |
Research Abstract |
本年度は、(1)環境会計による企業内部の環境経営意思決定支援、(2)環境会計による企業外部の環境経営意思決定支援、(3)環境会計の体系化の3つの視点から研究を進めた。 (1)については、日本の製造業を対象とした環境管理会計に関するアンケート調査を、環境適合設計とマテリアルフローコスト会計について2本実施した。サプライチェーンにおける環境管理会計やマテリアルフローコスト会計に関するインタビュー調査、環境管理会計についての欧米およびアジアの動向に関する調査も行った。業績評価と設備投資決定と環境管理会計の関係性についても分析調査を行った。その結果、環境管理会計が経営意思決定を支援する具体的な局面の特定と、それを支援するためのマネジメントシステムの可能性が明らかとされた。 (2)については、投資家の環境情報ニーズについて質問票調査を実施した。また、投資家の環境意思決定に有用な環境会計指標の開発について、環境報告書での公表データを中心に研究を行い、有効な評価指標開発の目途をたてた。さらに、排出権取引や土壌汚染に関する意思決定に有効な会計手法の研究も進めた。バイオマス事業を中心とする地域開発のための環境会計、CSR経営を支援する会計の役割についても研究し、具体的なシステム設計の方向性を明らかにした。 (3)については、環境会計に関する欧米および日本の研究を包括的にレビューし、環境会計の研究動向を整理することで、体系化研究の基礎を構築した。環境管理会計と環境財務会計を統合してシステム化することの重要性が明らかとなった。 本年度研究成果は、「環境経営意思決定を支援する会計システムに関する研究」として、日本会計研究学会で報告し、成果報告書を作成して配布すると同時にホームページでも公開している。
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Research Products
(39 results)