2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21244020
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
牧野 淳一郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50229340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船渡 陽子 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (80292720)
中里 直人 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (00392051)
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Keywords | 重力多体問題 / 専用計算機 / 惑星形成 / 銀河形成 / ハイパフォーマンスコンピューティング |
Research Abstract |
今年度当初の計画通り、昨年度開発したGRAPE-8プロセッサチップを搭載するボードの開発・量産を行ない、実際に大規模シミュレーションを行う環境を整備した。具体的には、2チップを搭載した大規模並列システム向けボードを開発し、動作検証後量産、動作確認を行った。 GRAPE-8プロセッサチップはStructured ASIC技術を使ったカスタムLSIであるeASIC社N2X740に重力計算専用パイプラインを48本集積したものである。パイプラインは250MHzで動作し、クロック毎に浮動小数点演算40演算相当のオペレーションを行うため理論ピーク速度は480 Gflopsとなる。 開発したボードは、標準(short)サイズのPCI-ExpressカードにGRAPE-8プロセッサチップ2個と PCI-Expressインターフェースに利用するFPGAチップ(Altera社ArriaGXチップ)を実装したものである。PCI-ExpressインターフェースはGen1(2.5Gbps)8レーンであり、理論ピーク転送速度で1.2GB/s、実効速度で1.2GB/s程度を実現する。 消費電力はフル動作の状態でチップ単体で13W、ボード全体では47Wであった。従って、チップ単体での電力当り性能は37Gflops/W、ボードでは20.4Gflops/Wとなる。また、ホスト計算機と合わせたシステム全体でも6.5Gflops/Wとなる。これらは専用システムという制限はあるが科学技術シミュレーション用計算機システムとして世界最高を達成した。アルゴリズムについても、昨年度までに開発したアルゴリズムの適用範囲を広げる研究を進めた。
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Research Products
(5 results)