2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21244071
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
浜野 洋三 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, チームリーダー (90011709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陰山 聡 神戸大学, 大学院・システム情報学研究科, 教授 (20260052)
柳澤 孝寿 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, 主任研究員 (20359186)
田坂 裕司 北海道大学, 工学研究科, 准教授 (00419946)
隅田 育郎 金沢大学, 自然システム学系, 准教授 (90334747)
櫻庭 中 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (50345261)
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Keywords | 地球ダイナモ / 地球流体核 / 液体金属 / 熱対流 / 室内実験 / 数値モデリング |
Research Abstract |
1.金属熱対流の対流実験については、水平磁場をかけた液体金属の熱対流の実験で、ロール状対流の循環の方向が不規則に反転する現象を精査し、この現象の見られるパラメータ領域を確立した。反転の過程や特徴的な時間スケールは地磁気の逆転と多くの類似性を持つ。さらに、実験に対応する系の高解像度・長時間の数値シミュレーションによっても、流れ場の反転現象を再現することに成功した。大型の回転台に実験装置を載せたコリオリカの効く系での熱対流については、回転対流のパターンのレイリー数・テイラー数・プラントル数への依存性に関する豊富なデータを取得することができた。回転速度を上げる(高テイラー数)と水平のロール構造は消失し、縦方向の渦が主体となる。テイラー数とともに渦のスケールが小さくなることが確かめられた。 2.対流実験の再現のために、実験と同じ構成で水平磁場中の熱対流の数値シミュレーションを実施し、実験で得られた対流パターンの変動、逆転現象を再現することに成功した。この現象をさらに精査することによって、逆転のメカニズムの解明に寄与することが期待できる。 3.地球ダイナモシミュレーション研究では、地球自転速度がダイナモ作用に与える影響を調べるためのシミュレーションコードを完成させ、2万年および200年周期の自転速度変動を持つダイナモのシミュレーションを実施した。結果は変動周期が長いほど、またエクマン数が小さい程、大きな磁場変動が得られるという重要な結果を得た。
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