2012 Fiscal Year Annual Research Report
急潮予報システムの構築と生態影響評価への戦略的運用
Project/Area Number |
21244073
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
磯辺 篤彦 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (00281189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 新宇 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 准教授 (10322273)
吉江 直樹 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 講師 (50374640)
加 三千宣 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 講師 (70448380)
武岡 英隆 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (90116947)
二村 彰 弓削商船高等専門学校, 商船学科, 准教授 (90332080)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 急潮 / アンサンブル予報 / 沿岸生態系 / 短期海況変動 / 豊後水道 |
Research Abstract |
4年間の研究によって、急潮の数値モデルによる予報に可能性を見出した。すなわち、JCOPE2などの海洋同化プロダクトを外洋側の境界条件とし、また、ASCAT衛星風データを強制力とすることで急潮の再現がある程度可能なこと、また、同化プロダクトを初期条件にした予報モデルの結果を境界に与え、また予報風を強制力とすることで、急潮予報が可能であることを示した。最終年度であるため、昨年度に出版された国際学術誌での公表とは別に、以上の成果を和文のレビューに取りまとめ、また一般向けの講演会(JAMSTEC主催・気象庁共催/2012年12月2日)にて、海洋学の最先端として紹介した。さらには2010年から2012年にかけて実施した豊後水道における海底設置型ADCP観測の結果を取りまとめ、急潮と底入り潮、及び中層の南西流が、相互に関連しながら、豊後水道の水温変動に影響を与えていることを明らかにした。急潮など沿岸海域における比較的小規模の現象を解像できるバルーンを用いた観測技術の開発にも取り組んだ。また、豊後水道での水温計係留システムの維持に務め、蓄積した水温データを利用して、急潮強度の経年変動を解析した。さらには、昨年夏季の九州・四国地方における歴史的な豪雨が、西部瀬戸内海の海洋低次生態系に及ぼす影響について、現場観測により調べた。その結果、豪雨に伴う大量の河川水流入は、海洋表層では急潮を阻害し、逆に底層では底入り潮を強化することが示唆された。これらは、昨年の史上最悪の赤潮現象と関連性が高いと思われる。また、日本沿岸域におけるマイワシ・カタクチイワシの長期動態に関して、別府 湾海底コアの解析を行った。 4年間の研究成果は、7編の査読付国際誌、1編の査読付和文誌、1編の査読なし和文誌、16回の国際学会(招待講演2回)、23回の国内学会(招待講演1回)、1回の一般向け講演で公表された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)