2012 Fiscal Year Annual Research Report
共有結合性界面を有した高性能高分子系有機EL素子の創製
Project/Area Number |
21245044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶 弘典 京都大学, 化学研究所, 教授 (30263148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 淳 京都大学, 化学研究所, 准教授 (20335219)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機EL / 高分子EL / 表面グラフト / リビングラジカル / 界面 |
Research Abstract |
本研究では、電極表面からの表面開始リビングラジカル重合を利用し、すべての電荷輸送性・発光性官能基が共有結合で透明電極に繋がった新たな有機EL素子の創製に取り組んだ。昨年度までに、三元ブロック共重合により、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の三層構造からなる素子を初歩的に作製しており、本年度は、各層の膜厚を最適化するなどして、三層型素子の素子特性の向上を検討した。昨年度までの課題として、三層の合計膜厚が30 nm程度とやや小さいことがあり、厚膜化を図ったところ、グラフト密度と分子量の増大により、合計膜厚を100 nm程度にまで調節できた。この結果に基づき、各層の膜厚を系統的に変えて素子特性の最適化を進めたところ、最大輝度が、昨年度までの三層型素子よりも5倍程度高い三層型素子を作製することができ、素子特性が向上された。この三層型素子は、発光層と正孔輸送層、または、発光層と電子輸送層のみをグラフトした二層型素子、および、発光層のみをスピンコートした単層型素子と比較して、同程度の膜厚において、最大輝度が1.5倍から2.5倍程度高かった。これより、高分子系有機EL素子においても、三層構造化の重要性が認められ、三層構造化を可能とする本手法の有用性が示された。また、本年度は、有機触媒を用いた金属フリーリビングラジカル重合基礎技術の確立も進めた。新たに、光アンテナを有する有機触媒を利用し、光で重合を誘起することが可能となった。光誘起型重合は、今後の表面開始重合への適用において、光パターニングなどに寄与することが可能となるものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)