2009 Fiscal Year Annual Research Report
ゲル化窒化法による複金属酸窒化物系高温超伝導体の創出
Project/Area Number |
21245047
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉川 信一 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (10127219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 輝樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00323840)
鱒渕 友治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80466440)
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Keywords | 金属酸窒化物 / 超伝導 / 誘電性 / ゲル化窒化 |
Research Abstract |
我々が開発したゲル化窒化法を用いると、従来の固相からの合成では不可能であった様々な新しい化学組成の金属酸窒化物の合成や形態制御が可能になり、物質科学の新しい領域を拓きつつある。本研究では性質の異なる複数種類の金属イオンを組み合わせることにより、高温超伝導などの新たな機能性をもつ複金属酸窒化物の創出を目指す。 本年度は下記の3点について検討した。 1)ゲル化窒化合成したNb-Al系酸窒化物はNb_<0.89>Al_<0.11>O_<0.32>N_<1.16>の化学組成をもち、Nb_4N_5型の結晶構造をもつ(Nb_<0.60>Al_<0.08>□_<0.32>)(O_<0.21>N_<0.79>)と記述できた。1,500℃でアニールすると、岩塩型の(Nb_<0.89>Al_<0.11>)(O_<0.16>N_<0.84>)となり、Tc=17K、体積分率91%の新規超伝導体であった。 2)FeAs系酸化物において超伝導が現れるところから、Asと同族のNに着目しペロブスカイト型LaFeO_3およびCaFeO_<2.5>をアンモニア窒化した。前者は600℃、後者は455℃付近からLa_2O_3およびCaOと窒化鉄の混合物にそれぞれ変化始めた。 3)大きな誘電率が温度に依らず観察されると報告のあったSrTaO_2Nについて、室温での中性子線回折測定を行った。リートベルト解析するとI4/mnmの4aサイトを占有する酸化物/窒化物イオンの異方性温度因子がxy平面内で大きく変位した。8hサイトは酸化物イオンによる占有率が0.77,窒化物イオンが0.23であるところから、3(Ta-O),(Ta-N)結合でTaO_3Nからなるxy平面が構成されて局所的なひずみが生じ、これが分極を誘起すると考えられた。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
K.Sakon, et al.
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Journal Title
Sputter Deposition of Fe-Co Nitride for Ferromagnetic Granular Nitride Thin Film, "Multiscale, Multifunctional and Functionally Graded Materials"(Trans Tech Publications)
Pages: 327-331
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[Journal Article]2010
Author(s)
Y.Masubuchi, et al.
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Journal Title
Synthesis, Structure and Properties of Niobium Aluminum Oxynitride and Tantalum Based Compound Prepared through Citrate Route, "Multiscale, Multifunctional and Functionally Graded Materials"(Trans Tech Publications)
Pages: 167-172
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