2009 Fiscal Year Annual Research Report
革新的ゲルマニウム光電子融合素子の実証とそのシミュレーション技術開発
Project/Area Number |
21246003
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
白木 靖寛 Musashi Institute of Technology, 副学長 (00206286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸泉 琢也 東京都市大学, 工学部, 教授 (00398893)
野平 博司 東京都市大学, 工学部, 准教授 (30241110)
瀬戸 謙修 東京都市大学, 工学部, 講師 (10420241)
澤野 憲太郎 東京都市大学, 工学部, 講師 (90409376)
夏 金松 東京都市大学, 総合研究所, 助手 (00434184)
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Keywords | ゲルマニウム / フォトニック結晶 / 量子ドット / シミュレーション / 光電子融合デバイス / マイクロディスク / 高誘電率絶縁膜 / 歪み |
Research Abstract |
電子デバイス開発として、高速歪みGeチャネルMOSFET実現に重要となる表面近傍構造の最適化を進めた。特に高誘電率ゲート絶縁膜特性に与えるSiキャップ層の効果を調べた。X線光電子分光法(XPS)によって、Si層を2nm以上挿入することで、歪みGe層の酸化を抑制でき、良質なゲート界面が形成されることが分かった。さらにSi層によりGeチャネルの歪み安定性が向上することが分かり、高速デバイス化へ向けて大きく前進することができた。電子デバイス設計として、ドリフト拡散モデルとモンテカルロ法に基づいたシミュレータを別個に立ち上げ、Siデバイスのシミュレーションを進めた。今後Geチャネルデバイスへと適用する。 これまでに室温発光を達成している、Ge量子ドット微小共振器構造をベースに、電流注入型ELデバイス構造の開発を進めた。p-i-n接合を有するマイクロディスク(MD)、フォトニック結晶構造作製プロセスを確立した。EBリソグラフィーの合わせマークとして、熱安定性を考慮してHfO_2膜を採用するなどのプロセス最適化を通して、室温エレクトロルミネッセンスを得ることに成功した。得られた発光ピークはMDの共振モードである、Whispering galleryモードであることが、FDTDシミュレーションにより確認された。得られたQ値は60から100であったが、これはPL構造の発光よりも小さく、改善に向け現在原因を特定中である。また、PLと同様に、発光強度は注入電流に対し非線形的な振る舞いを示し、MD中のキャリア密度増大が要因と考えられる。これらの結果は、高Q値(>2000)、単一モード発光デバイス実現へ向けた大きな前進を示すものと言える。
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Research Products
(43 results)