2009 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン系エンジニアリングサブストレート実現のための材料・物性・構造制御技術
Project/Area Number |
21246009
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
財満 鎭明 Nagoya University, 工学研究科, 教授 (70158947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 理 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (20334998)
坂下 満男 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (30225792)
近藤 博基 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50345930)
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Keywords | シリコン / ゲルマニウム / 表面・界面 / コンタクト / シリサイド / 表面終端 / エピタキシャル成長 / 酸化 |
Research Abstract |
本研究では、将来のシリコン(Si)系半導体超々大規模集積回路(ULSI)の高性能化に資する、基板技術構築に向けた結晶成長およびこれを支える金属および絶縁膜/半導体界面やSiあるいはゲルマニウム(Ge)表面構造制御技術の研究を行う。本年度得られた成果を以下に記す。 (1)高濃度不純物をドーピングしたSi基板上におけるパラジウム(Pd)シリサイド/Siコンタクトの形成と結晶性評価を行った。Pd/Si界面へのTi界面層導入によって、エピタキシャルPd_2Siおよび高配向性PdSiの形成を実現できた。このPdシリサイド層は、通常のPd/Si界面反応から形成された層に比較して、600℃まで結晶粒の凝集が抑制され、低いシート抵抗値を維持できることがわかった。 (2)エピタキシャルマンガンジャーマナイド(Mn_5Ge_3)/n型Ge(111)コンタクトの電流-電圧測定から、多結晶Mn_5Ge_3/n型Ge(001)試料に比較して、低いSchottky障壁高さが得られることを実証した。界面におけるFermiレベルピニングが局所的に解消されている可能性が示唆された。 (3)水素(H)および重水素(D)によるGe表面終端構造を形成し、12~240Lの酸素(O_2)暴露に対する表面原子構造変化を、走査トンネル顕微鏡、反射高速電子線回折法等を用いて調べた。H-およびD-終端表面は酸化後も1×1ダイハイドライド構造が、維持されていることがわかった。また、D-終端表面ではH-終端表面に比較して酸化の進行が3割ほど遅くなり、耐酸化性に優れていることが実証された。
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Research Products
(3 results)