2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチフェロイクス高感度磁気センサ用ナノ材料のシナジー特性と素子構造
Project/Area Number |
21246019
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
古屋 泰文 Hirosaki University, 大学院・理工学研究科, 教授 (20133051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯田 貴 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50374814)
岡崎 禎子 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 研究機関研究員 (10003328)
岸 陽一 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (70265370)
飯島 高志 独立行政法人産業技術総合研究所, 水素材料先端科学センター, 主任研究員 (90356402)
室 英夫 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00438912)
|
Keywords | 磁気センサー / マルチフェロイクス材料 / ナノテク材料 / 複合機能化 / 磁歪合金 / 磁気・電気効果 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在使用されている磁気センサ、ホール素子より高感度が期待される、磁歪と圧電効果の相乗効果(ME効果)を利用した磁気センサ素子の開発と微細加工によるプロットタイプの磁気センサの試作である。 21年度の主な実施計画は、1.要素材料となる磁歪合金FeGa,FePd,FeCo,Niとジルコン酸チタン酸鉛(PZT)の積層膜を作製し、相乗効果を調べる。2.最適な磁気センサ素子を設計することである。 1に関しては:磁歪合金FeGa,FePd,FeCo,NiとPZTを用い、ME複合体(磁歪合金膜/圧電体/磁歪合金膜)を作製し、低磁場を印加した時、圧電体の両面に発現する電荷量を、チヤージアンプで電圧に変換して測定した。このME出力電圧を調べた結果、Fe_<70>Pd_<30>(2μm)/PZT/Fe_<70>Pd_<30>(2μm)三層構造の出力が最も高く、FePdとPZTの相乗効果が優れていることが判った。 2に関して:(1)PZT両面のFePd磁歪膜厚を変えてME出力電圧を調べた。170Oeの交流磁場下におけるFe_<70>Pd_<30>(膜厚:2,8.5,10μm)複合体のME電圧は、それぞれ0.74V,5.8V,8.0Vとなり、膜厚に比例して増加した。しかし、膜厚16μmの場合減少し、X線回折の結果、BCT結晶構造の形成が原因であることが判明した。 (2)Fe_<70>Pd_<30>(10μm)/PZT/Fe_<70>Pd_<30>(10μm)三層構造素子に、64Oeの直流バイアス磁場と交流磁場を印加した場合、ME出力電圧は、さらに増加した。 以上の結果を踏まえて、22年度は、プロットタイプの磁気センサの試作のため、磁気センサ素子を微細加工したデバイスの作製および磁気センサ信号処理に取り組む予定である。
|
Research Products
(8 results)