2011 Fiscal Year Annual Research Report
応力場誘起拡散現象の新規展開による耐熱超合金のき裂・損傷補修
Project/Area Number |
21246022
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 正和 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00134974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 康 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10126477)
阪口 基己 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (60452083)
山岸 郷志 長岡技術科学大学, 工学部, 技術職員 (20452089)
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Keywords | 応力場誘起拡散接合 / 放電コーティング / 超合金 / 高温強度 / 摩擦撹拌接合(FSW) / き裂補修と損傷修復 / しゃ熱コーティング / 疲労強度 |
Research Abstract |
本研究では、高付加価値で難補修材料であるNi基超合金製の高温構造部材中に発生したき裂あるいは損傷を補修する手法開発のため、摩擦撹拌接合法(FSW)によりそれが可能となることを示した上で、その手法の適用によりロウ付け等の従来法よりも優れた機械的特性を有するプロセスを探索した。23年度は特に、昨年度までに開発してきた摩擦撹拌接合法に、マイクロスパークコーティングという新しい放電コーティグ手法を取り入れ、これらを併用して耐熱Ni基超合金中の損傷、とりわけ、き裂を補修する手法の有効性を高温疲労強度の観点から探求した。き裂を補修する手法の有効性の検証にあたっては、補修き裂が構造部材内部にある場合も想定して、電位差法による評価手法も開発した。一連の研究により、提案手法が高温疲労強度の観点から有効であることを示すとともに、この有効性が効能を発揮する材料強度学的機構を、高温長期間使用によるコーティグ皮膜施行部の膜の荷重分担能の変化,試験片中の残留応力変化,き裂進展特性、き裂閉口、施行によって生じる材料学的変化などの観点から総合的に検討し,今後の放電コーティグ皮膜開発の方向について考察した.それにより,補修施行部材の疲労強度やき裂進展抵抗を増加,あるいは低下のレベルを最低限にするためには,温度と時間に依存する皮膜の荷重分担能力を積極的に応用すると同時に,提案手法の施行時に生じやすい無析出帯の厚さを最小限にすることがポイントとなることを示した.これを受けて,提案手法が最もその効果を発揮する使用条件を疲労強度の観点から提示し、有効となる範囲や使用条件をマップとして示した。
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