2010 Fiscal Year Annual Research Report
高速粒子衝突による付着現象のマルチフィジックスシミュレーションと最適粒子設計
Project/Area Number |
21246024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 天豊 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30582548)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90241538)
今野 豊彦 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90260447)
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Keywords | PJD / 高速粒子衝突 / 成膜 / 粉体表面改質 / 分級 |
Research Abstract |
本研究の目的は粒子を目標物に高速衝突させることにより堆積付着させる成膜法に関して以下の3点を明らかにし,その知見をもとに最適粒子設計および最適噴射条件の選定指針を得ることである.さらには具体的適用例として銅箔に緻密炭素膜を成膜するハイブリッド自動車用高効率小型2次電池用電極製造等を取り上げ,実用化を目指す.今年度得られた成果をそれぞれ記す. 1.ノズル近傍の流動ダイナミクスシミュレーション ノズル出口,並びに基板衝突点近傍の圧力分布,粒子の速度分布をシミュレーションし,粒子の速度分布に及ぼす噴射角度,噴射条件,ノズルギャップ,基板の表面形状等の影響を調べた.一方,既設のPIVを用いて実際の噴射粒子の速度分布を計測し,比較検討した. 2.粒子平滑法による粉体破砕シミュレーション 粒子が基板に衝突した直後の粒子と基板の変形,破壊現象を,平滑粒子法を用いてシミュレーションし,粒子径,粒子形状,粒子の速度分布が粒子の破砕状況に与える影響を調べた. 3.界面での分子動力学シミュレーション 実際の膜断面のTEM観察し,昨年度のシミュレーション結果と比較した. 4.粉体表面改質法の開発と粉体の試作 昨年度導入した複合粒子製造装置を用いて,粉体表面を機械的に改質する方法を確立した.処理条件と改質膜の構造を工夫することにより最適条件を求め,2重構造の複合粒子製作法を提案し,成膜することに成功した. 5.成膜実験 試作したPJD装置により,アルミニウム箔に代わり,銅箔上への炭素の成膜実験を行い,厚膜の成膜に成功した.
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