2012 Fiscal Year Annual Research Report
省エネルギーパワーデバイス用SiC基板の高能率加工方法
Project/Area Number |
21246027
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐野 泰久 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40252598)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | SiC / 薄化 / ダイシング / 大気圧プラズマ / 無歪 / PCVM |
Research Abstract |
炭化ケイ素(SiC)は今最も注目を集めている半導体材料の一つである。SiC基板に作製したパワーデバイスは、現状のシリコンを基板としたものよりも内部損失を桁違いに低減可能であることから、限られたエネルギーを有効に活用することのできる省エネルギーパワーデバイスとして様々な応用が期待されている。しかしながら、SiCはダイアモンドに次ぐ硬度のため、従来の研削や研磨といった機械的加工方法では高能率な加工が困難であり、実用化の一つの障壁になっている。本研究課題では特にデバイス形成後に行われるSiCウエハの薄化とダイシングをターゲットとし、これらを、大気圧プラズマを用いた高能率プラズマエッチングであるPCVM(Plasma Chemical Vaporization Machining)に置き換え高能率・高品質な加工を実現することを目的としている。薄化に関しては、これまでに、ライン状のプラズマを走査することでSiC基板全面を加工可能なPCVM装置を設計製作するとともに大電力が投入可能な電極の開発を行ってきた。これらの電極や装置を用いて種々の検討を行った結果、加工ギャップや投入電力、反応ガス組成、基板温度等、様々な加工パラメータを最適化することで、2インチ基板全面加工を実現し、0.5μm/minという高能率加工を実現することに成功した。また、ダイシングに関しては、本研究課題実施中に新たに考案したプラズマ発生領域制限マスクを併用する方法において、各種加工条件の検討を行った結果、切断速度約10μm/minという高速加工を実現した。さらに、プラズマ発生領域の幅を狭くすることによって、加工幅を25μmにまで狭小化できることを実証するとともに、ベースガスとしてアルゴンを用いてもヘリウム同様に安定なプラズマを発生・維持可能であることが分かり、工業的に意義のある結果が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(15 results)