2011 Fiscal Year Annual Research Report
界面物理現象の詳細解析による流れのマルチスケール性の解明
Project/Area Number |
21246033
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30272371)
杉山 和靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任准教授 (50466786)
杵淵 郁也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30456165)
小笠原 紀行 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (00552184)
一柳 満久 上智大学, 理工学部, 助教 (00584252)
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Keywords | 流体工学 / 混相流 / 表面・界面物性 / 気泡 / マイクロ流体 |
Research Abstract |
平成23年度は,年度当初に挙げた以下の4つの研究項目に関して,それぞれ以下の成果を得た. (1)分子スケールにおける界面近傍の流れ現象の解明およびモデリング 複雑流路内における気液界面の挙動解析のために,分子動力学シミュレーションの結果を直接利用して,粗視化粒子による散逸粒子動力学シミュレーションのための数理モデルの構築を行った.その結果,従来は経験的に決められていたいくつかのモデルパラメータを,その物理的意味も含めて考慮すべき微視的因子を詳細に検討することに成功した. (2)界面活性剤を含んだ水中における気泡の3次元挙動 界面活性剤を含んだ水中における気泡の複雑な挙動を計測し,表面活性剤が気泡の3次元運動に与える影響に関して,気泡に働く抗力および揚力のモデリングを行った. (3)近接界面間の相互作用の詳細解析およびモデリング 気泡・気泡間の相互作用に対する界面活性剤の影響を調べるため,境界適合格子を利用した詳細な数値計算を実施し、非定常な界面活性剤の分布、それによって誘起される流動構造、界面近傍における主要な流体力を理論的、数値的に評価することにより,気泡の変形を考慮することにより,表面活性剤のもたらすマランゴニ効果により気泡同士の反発現象が引き起こされる可能性があることを示した。 (4)三相界面近傍の流動の詳細解析とそれを用いた安定な界面修飾法の確立 平成22年度に開発されたマイクロチャネルを用い,高速マイクロPIVによる計測を行ない,気泡サイズを小さくするためには気泡ののど部に向かう流れが重要であることを示した。さらに,チャネル形状に改良を加え,将来の薬剤搬送マイクロバブル開発に向けて、表面修飾をするためのチャネルを準備し,気泡表面に有機相をコーティングすることに成功した.
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Research Products
(8 results)