2011 Fiscal Year Annual Research Report
高クヌッセン数マイクロ流れの多次元多変量複合同時計測
Project/Area Number |
21246034
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新美 智秀 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70164522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 浩樹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50432240)
松田 佑 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20402513)
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Keywords | 高クヌッセン数 / マイクロ流れ / 複合計測 / 分子タギング計測法 / 感圧・感温塗料 |
Research Abstract |
高クヌッセン数流れとなるマイクロ流れに適用可能な多次元多変量複合同時計測手法の開発を行い,流れ場の総合的解明を実施することを目的とする.具体的には,レーザー誘起蛍光法と分子タギングを組み合わせた空間での速度・温度同時計測手法の開発を行い,壁面における圧力・温度・濃度計測を可能とする高秩序分子膜センサと組み合わせることにより実現する.また,同じ高クヌッセン数となる希薄気体流れの知見も流れの相似性を利用して有効に活用する. まず,高クヌッセン数気体流れに対する速度計測は,mmスケールの矩形流路における内部気体流れへの適用を行った.二酸化窒素を光解離させることにより生成する一酸化窒素をタグ付けされた分子とし,一定時間後にレーザー誘起蛍光法によって生成した一酸化窒素を可視化して撮像した.取得した画像よりタグ付けされた分子群の移動量を計測し,画像間の時間より速度を算出した.その結果,速度分布が放物線状であり,中心軸上で理論的な速度と良く一致することを示した.また,内部流れにおいても光解離によって生成した一酸化窒素は長時間安定して存在し,壁面近傍でも計測が可能であることを明らかにした.さらに,マイクロスケール内部流れにおいて想定される問題点を洗い出し,感圧分子膜により圧力分布の計測が実施されたマイクロ流路に対して速度計測が行える計測システムを構築し,計測を行ったその結果,タグ付けされた分子の検出に成功した. 高秩序分子膜センサの開発においては,感圧分子膜を障害物を有する複雑なマイクロ気体流れに適用し,その実用性の検証を実施した.また,感温塗料として利用可能な様々な色素に対して広範な基礎特性の調査を実施した.さらに,感温塗料を利用して感圧塗料の温度による誤差を解消するための手法に関しても詳細に検討を実施した.
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Research Products
(17 results)