2010 Fiscal Year Annual Research Report
CO_2回収型石炭燃焼の高度化と各種汚染物質の同時低減に関する基礎学理構築
Project/Area Number |
21246035
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 健 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20124729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 幸彦 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (80262971)
渡部 弘達 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40551825)
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Keywords | 燃焼 / 石炭 / 二酸化炭素 / 低炭素 |
Research Abstract |
本年度は,まず石炭酸素燃焼を模擬したCH_4平面火炎リアクターを用いた実験と CHEMKIN-Proによる反応解析の両面から石炭酸素燃焼の極低NO_x化に焦点を絞って研究を行い,ラジカルレベルで石炭酸素燃焼のNO_x生成および還元メカニズムの解明を行った.その結果,石炭酸素燃焼では,燃焼場においてCO_2濃度が非常に高いためOHラジカルが多量に生成されており,OHラジカル生成量は流入CO_2濃度の影響を強く受けることが明らかになった.酸素過剰比が0.7の条件において流入CO_2濃度を増加させたところ,Fuel-NからN_2への転換率は減少し,CO_2は低NO_x効果を悪化させたが,酸素過剰比が0.6の場合,Fuel-NからN_2への転換率は増加し,CO_2は低NO_x効果を促進することが明らかになった.つまり,CO_2の反応性が低NO_x化に寄与するかどうかは酸素過剰比に強く依存しており,CO_2の反応性を低NO_x燃焼に活用するためには,燃料過濃条件,かつ,より低い酸素過剰比の方が適していることが明らかになった.また,気相燃焼実験から得られた知見が実際の微粉炭燃焼にも適用できるかどうか検討するため,微粉炭燃焼炉を製作し,微粉炭空気燃焼と酸素燃焼のNO_xおよびHCNの排出特性の差異を検討した.その結果,気相実験と同様,微粉炭を用いた燃焼実験においても,燃料過濃条件下では,空気燃焼よりも酸素燃焼の方が低NO_x効果が大きいことが示された.
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Research Products
(12 results)