2010 Fiscal Year Annual Research Report
多指ハンド双椀ロボットによる高次機能タスク実現のための制御と情報処理
Project/Area Number |
21246039
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
早川 義一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60126894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池浦 良淳 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20232168)
向井 利春 名古屋大学, 理化学研究所・基幹研究所, チームリーダ (80281632)
藤本 健治 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10293903)
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Keywords | ロボット制御 / 多指ハンドロボット / 運動制御 / センサー情報処理 / 協調制御 / 学習制御 |
Research Abstract |
本研究では、人が指や手を用いて日常行っている高次機能タスクを、多指ハンドを備えた双腕ロボットシステムによって実現するための制御と情報処理の開発を目的とし、 1. 安定な把持と巧みな操りを実現する制御の確立 2. 位置情報と力情報を統合した情報処理の確立 3. 高次機能タスクの繰り返し動作から最適な行動計画を自立的に獲得する学習メカニズムの構築 4. 上記の制御方法、統合情報処理法、行動計画獲得方法の有効性、問題点の実機検証 を実施するものである,前年度の成果を利用しつつ、今年度実施した研究成果は以下の通りである。 第1項目に関しては、力とモーメントの釣り合いに摂動を与えたときの安定な把持条件(3次元)を理論的に明らかにした。また、摩擦円錐と発生トルク限界の考え方から、最適な把持点の探索問題と把持力決定問題を最適化問題として解く方法を提案し、第4項目に挙げている双腕ロボットシステム(昨年度、構築済み)によってその有効性を確認した。 第2項目に関しては、開発した曲面状触覚センサーを介護支援ロボットの触覚ガイドに応用し、触覚センサーの有効性を確認した。また、超音波を用いた音源定位システムを構築し、触覚センサー、音源定位、指関節角度の情報統合によって、より高精度な把握と操りを実現するための基礎データを取得した。 第3項目に関しては、日常的な高次機能タスクとして、鋏と毛筆の2例を取り上げ、多指ハンドによる鋏の把持と開閉、毛筆の把持と習字を、双腕ロボットシステムで実現した。鋏については準静力学的な解析によって、位置と力のハイブリッド制御を、毛筆については指関節のコンプライアンス制御と腕関節の位置サーボによって、目的を達成している。
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Research Products
(10 results)