2011 Fiscal Year Annual Research Report
多指ハンド双腕ロボットによる高次機能タスク実現のための制御と情報処理
Project/Area Number |
21246039
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
早川 義一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60126894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池浦 良淳 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20232168)
向井 利春 名古屋大学, 理化学研究所・基幹研究所, チームリーダー (80281632)
藤本 健治 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10293903)
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Keywords | ロボット制御 / 多指ハンドロボット / 運動制御 / センサ情報処理 / 協調制御 / 学習制御 |
Research Abstract |
本研究では、人が指や手を用いて日常行っている高次機能タスクを、多指ハンドを備えた双腕ロボットシステムによって実現するための制御と情報処理の開発を目的とし、次の課題 1.安定な把持と巧みな操りを実現する制御の確立 2.位置情報と力情報を統合した情報処理の確立 3.高次機能タスクの繰り返し動作から最適な行動計画を自立的に獲得する学習メカニズムの構築 4.上記の制御方法、統合情報処理法、行動計画獲得方法の有効性、問題点の実機検証 を実施するものである。今年度実施した研究成果は以下の通りである。 課題1については、理論的解析が完了し、安定な把持条件(複数指ロボットの接触点と把持力ベクトル)を実現するための多指ハンドロボットの制御方法を実機検証した。ただし、実用化には把持条件およびその実現制御のロバスト化が課題となっている。 課題2については、上腕サイズの曲面触覚センサの小型を試みたが、指サイズの小型化には至らなかった。さらなる小型化には材料や回路などのハードウエアの改良が不可欠である。触覚センサと力覚センサの統合情報処理により、把持滑り予測の可能性を追求することになった。 課題3については、昨年度までの鋏の把持(単腕)に加え、毛筆・硬筆による筆記(単腕)と折り紙の山折り(双腕)に成功した。これらの動作をよりロバストにするため学習方法(データの種類の増加)が今後に課題である。 課題4については、これまでに準備してきたアームロボット(6自由度)2機と3本指ハンドロボット(1指3自由度)2機を合体させ、双腕ロボットシステムを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4つの課題それぞれについて、平成23年度の計画と実績を比較し、課題2についてはハードウエア的課題からソフトウエア的課題にウエイトを移した。他については、ほぼ計画通りに研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は本研究の最終年度であり、当初の研究計画通り、これまでの研究成果を実用化レベルまで高めるためのロバスト化を課題とすることになる。 課題1および課題2の残された問題、すなわち、ロバスト化については、それぞれの課題のこれまでの成果を互いに利用し合うことで解決できると考えている。また、課題3についてのロバスト化は視覚フィードバックをより積極的に用いることを考えている。
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Research Products
(11 results)